都営浅草線(都営地下鉄HPより) |
国土交通省は、成田国際空港と東京国際空港(羽田空港)間の鉄道アクセスを改善するために構想している都営浅草線短絡新線をモデルケースに、PFI手法の導入に向けた検討を開始する。独立採算型、サービス購入型などそれぞれの事業スキームやリスク分担などについて課題を整理し、PFIによる整備の実現可能性を探る。
同省は2010年度に「成田・羽田両空港間および都心と両空港間の鉄道アクセス改善に係る調査」を実施し、3ケースの中から浅草線短絡新線の整備を軸に検討を進める方針を固めた。
構想では押上駅から泉岳寺駅間約11㌔の短絡線を新設し浅草線のピーク時の最大運行を増加させ、新線と既存線に振り分けることを想定。両駅の間には新東京駅も設ける。
工事費は概算で3700億円か、それ以上を見込んでおり1日当たりの利用者延べ人数は22万人を想定している。
新線整備によって成田空港(2ビル)から羽田空港までの所要時間は、これまでの約92分を約33分短縮して、乗り換えなしの約59分となるほか、都市内交通の利便性も向上するなど、多くの効果が得られるとみている。
両空港間のアクセス改善は国際競争力強化の観点からも重要であるものの、鉄道の新線整備には巨額の初期投資が必要となるため、民間資金を活用した新たな取り組みが求められていた。
交通インフラにPFIを導入した事例は、羽田空港の国際線地区エプロン等の整備・運営事業などではあるが、鉄道事業にPFIを適用した事例はない。
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