2012/07/10

利用客10万人の松戸駅でアトレ改装を完遂 東鉄工業のチーム力!

改札前の吹き抜け空間
 今春にリニューアルオープンしたJR松戸駅直結の駅ビル「アトレ松戸」(千葉県松戸市)が、多くの人出でにぎわっている。1日平均約9万8000人が利用する同駅は、県内有数の拠点駅。直下を走る鉄道に気を配りつつ、一部フロアの営業を継続しながら実施された改装工事は、さまざまな制約がつきまとう難工事だった。現場所長を務めた東鉄工業東京建築支店の柏木幸基建築部兼工事部計画グループ担当所長は、「従事した社員、関係者が一丸となった“チーム松戸"の意識があったからこそ、工事を無事完遂できた」と振り返る。


人でにぎわうアトレ松戸の3階フロア
 リニューアル工事では1、2階の食品フロアと7階のレストラン街などの営業環境を確保しながら、3-6階を全面改装した。本格的な工事が始まったのは、店舗閉店後の2月から。6階を除く部分がリニューアルオープンする3月16日まで、与えられた時間はわずか1カ月半しかなかった。
 騒音や振動を伴う作業は、駅や営業テナントへの影響を考慮し、夜間にやらざるを得ない。2基しかない業務用エレベーターは、店舗への商品搬入にも使うため、工事用にフル活用できない。コストオン方式による設備会社、全55区画のテナントごとに異なる内装業者との調整などもあり、現場は常に錯綜した。
 ピーク時の作業員数は1日当たり約500人に達し、「現場は人であふれ、分刻みのスケジュール管理に苦労した」と柏木所長。それでも、コミュニケーションを深めるため、「できる限り現場を回り、用事がなくても作業員に声をかけるように努めた」という。
 この短工期の工事を成し遂げられたのは「施主を始め、設計者や協力会社などすべての関係者が、時には寝る間も惜しんで協力してくれたおかげ」と感謝の言葉を口にする。
 徹底した安全管理体制も評価され、この現場は同社の2011年度完成工事の中から、最高位の社長賞(安全表彰)を受賞している。

『首都東京・ターミナル駅断面透視図』 AmazonLink

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