2012/07/31

重さ245トン!首都高の橋桁を一晩で撤去 汐留の八重洲線で

巨大ドーリーが桁を運ぶ
首都高速道路会社は、八重洲線架替工事に着手した。29日深夜、東京都港区の汐先橋交差点と交差する八重洲線北行きの橋桁を多軸式移動台車を使って約3時間30分の短時間で一括撤去した。首都高本線で既設の高架橋を撤去するのは今回が初めて。約150人が作業に当たった。

 首都高は、同交差点地下に東京都が進める都市計画道路環状第2号線事業のトンネル区間があり、八重洲線橋脚の基礎構造がトンネル建設の支障となることから、都から工事を受託し、今回の工事で橋脚の撤去・新設と橋桁を架け替えることにした。工事は橋桁の撤去・新設がIHIインフラシステム、橋脚の基礎工事は清水建設が担当する。
 橋桁の撤去に当たっては交差点の通行止め回数を最小限に抑えるため、自走可能な多軸台車を使う一括撤去・運搬工法を採用した。

多軸台車へ移し替え

桁が外された首都高
当日は桁下に5軸と3軸の2台を連結した計8軸の多軸台車(油圧リフター、重量166・2t)をセットし、長さ25・7m、幅8・5m、高さ2・5m、重量245tの撤去桁を支持。その後、高架橋からボルト類を外し、桁受状態から約2mジャッキダウンした。信号設備などがある狭い交差点のスペースを上手く切り回しながら、約60m先のヤードまで橋桁を運搬し、工程どおりの連係プレーで作業を完了させた。
 今後は同様の方法で南行きの交差点上部の橋桁や支障となる既設の橋脚を撤去し、新たな橋脚を建設する。街路交通への影響を最小限にするため、交差点上部の橋桁の架設は一括架設を計画。年明けにも作業に入り、2014年2月に架け替えを完了させる方針だ。

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