ZEB実証棟では2、3階の執務室に任意で調光可能な約40台の有機ELタスクライトを導入。千葉工業大の望月悦子教授との実空間を使った光環境評価の共同研究では、アンビエント照度が低い環境下(200ルクス)で有機ELタスクライトを使った場合、タスク照度を低めに設定する傾向が見られた。
有機ELタスクライトは、配光が均一でやわらかい光が広範囲に広がるため、デスク回りに手暗がりが出にくく、ストレスが少ないといった特徴がある。
実験では空間全体の照度を低くした環境下でも、デスク回りの照度はむしろ低めに抑えられ、適度な明るさ感の維持によって快適性は向上するという結果が得られた。
一方、調光可能なLED(発光ダイオード)タスクライトを使った場合、アンビエント照明を暗くすると、タスク照度を明るくする傾向がみられた。タスクライトの照度を上げるとギラツキ感が強調されるため、机上面回りの快適性も損なわれるという結果が出ている。
九州大の安河内朗教授と同大の環境適応研究実験施設の実空間を使った共同研究では、有機ELタスクライトを使用した場合、知的生産性の向上につながる可能性があることも分かっている。
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