2012/11/20

【計画】東京ビッグサイトの拡張を本格検討! 東京都産業労働局が予算化

拡張計画が本格検討に入ったビッグサイト(写真:Mario)
MICE(研修・視察・会議・展示室)機能の充実や国際競争力の強化を背景に、東京国際展示場(東京ビッグサイト)の拡張計画が本格検討の段階に入る。所管する東京都産業労働局は、2013年度予算要求に同施設の拡張に向けた調査費を計上。需要調査など、調査業務を外部委託して計画の具体化に向けた検討を進める考えだ。拡張施設は、東京が招致を目指す20年夏季五輪でメディアセンターとして活用する構想もある。
 対象の東京ビッグサイト(江東区有明3-11-1)は、1996年に開館した。施設は会議棟と東西の展示棟(屋内展示場)などで構成。総延べ床面積は約23万㎡、総展示面積は約8万㎡と全国随一の大規模展示場だ。
 一方で、アジアの新興国を中心にMICE機能や国際観光拠点への動きが加速する中、産業振興や国際競争力の強化といった観点から施設の拡張や機能強化は重要課題の一つになっている。特に展示会の開催は、商談を重ねる企業ベースでの経済活動の活性化に加え、交通や宿泊など、集客による副次的な経済効果も見込めるため、東京の経済の活性化に向けて、国際的な誘致合戦を勝ち抜く世界水準のハード整備が必要不可欠な状況にある。
 そのため、都産業労働局では、12年度の内部検討に続き、13年度から調査業務を外部委託するなどして、国内外の需要調査や施設の整備状況、拡張施設の規模といった具体的な調査検討に着手する。調査費用の詳細は明らかになっていないが、13年度予算要求に関連する調査費用を盛り込んでいる。
 検討の焦点となるのは、施設の拡張規模。現段階で具体的な数字は見えていないが、内外で世界標準とも言われる「展示面積10万㎡」への拡張を推す声が高まっている。世界的に展示会産業の充実が叫ばれる中で、海外の大規模展示場に肩を並べる施設水準を目指すのは必至の情勢だ。
 加えて、拡張施設は、20年夏季五輪でメディアセンターとして活用することが見込まれているため、招致活動や、都港湾局が打ち出す臨海副都心のMICE・国際観光拠点化のプロジェクト動向との整合性を図りながらの検討になりそうだ。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!) 2012年11月20日4面


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