2014/03/31

【ガンダムv.s.ザク】稲城市街づくりの起爆剤・モニュメント決定!!

稲城市庁舎ロビーには、大河原邦男氏が寄贈したアニメ『機動戦士ガンダム』
に登場する主役もビルスーツ・ガンダムの12分の1サイズのモデルが展示されている
(※大型モニュメントとは関係ありません)
ガンダム、稲城長沼に立つ--。東京都稲城市が観光発信拠点整備の一環として計画している大型モニュメントが、アニメーション業界におけるメカデザイナーの第一人者である大河原邦男氏の代表作である『機動戦士ガンダム』に決まった。著作権を持つアニメ制作会社が、稲城市の街づくりに協力する形で同市内への設置を認めた。これを受け、市では年内に製作に向けた設計を委託する考え。JR南武線・稲城長沼駅周辺への設置を想定しており、地元関係者や関係機関などと調整したうえで特定したいとしている。14年度の新規事業として、モニュメント設計委託費約550万円、観光拠点整備の調査・研究費5万円を予算計上している。
 機動戦士ガンダムは、同市在住の大河原氏が、デザインを手掛けた。大型モニュメントは、ガンダムと同アニメに登場する大型人型兵器(モビルスーツ)「ザク」の計2体を予定。高さは、ともに3-4mを想定。設置場所は、昨年末に連続立体交差事業が完了し高架化した稲城長沼駅周辺に、観光発信拠点とともに整備する方向で検討していく。同駅は同市の中心で周辺では市施行の土地区画整理事業も進めている。モニュメントによる集客力と観光発信拠点整備との相乗効果によって、“メカデザインのまちINAGI”と、ナシやブドウなど市の特産品などを融合させた新たな街づくりを進める。
 観光発進拠点整備は、地元関係者や東日本旅客鉄道(JR東日本)、東京都などとも協議しながら進めていく考え。また、拠点整備の目玉事業の一つと位置付けているモニュメントは、市の知名度向上と地域活性化が狙い。
 大河原氏は、アニメ『科学忍者隊ガッチャマン』や『タイムボカンシリーズ ヤッターマン』などのメカデザインも担当し、11年の市制施行40周年で市の公式キャラクター「稲城なしのすけ」のデザインを手掛けたほか、市主催で3月に開催した「メカデザイナーズサミットvol・02」に参加するなど生まれ育った市に協力している。
 ガンダムは、日本を代表する人気アニメ作品で、著作権は「サンライズ」(東京都杉並区)など2社が所有。同市によると、モニュメントなどの交渉は非常に難しい中、大河原氏の思いと街づくりへの協力という形で特別に許可したという。このため、モニュメントは大河原氏の手掛けたデザインを重視する考えで、具体的な形状などは同氏監修のもと設計の中で固めていくことになる。設計では具体的な図面のほか、試作的な小規模模型の製作も想定している。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

Related Posts:

  • 【建設論評】早期復旧を遂げた三陸鉄道の抱える課題 東日本大震災で壊滅的な被害を受けた岩手県の三陸鉄道(三鉄)は、北リアス線がことし4月6日、南リアス線が1日前の5日に全線復旧し、震災前と同じ総延長107.7㎞の全線で運転を再開した。3年1カ月ぶりの全線開通は、地域住民の悲願と復興の象徴であるが、人口減少の中で三鉄は厳しい経営と向かい合う。  「復興の象徴」を守ろうと全国各地から支援の輪は広がるが、地方鉄道が抱える「採算性のバランス」の課題を背負っているからだ。三鉄は1984年に第三セクター… Read More
  • 【住宅再建】戸建てでも路地空間でコミュニケーション配慮 宮城県山元町 住戸間の中央を貫く歩行者専用のコミュニティーロードを設け、隣近所の顔が自然に見えるよう設計 震災から3年が過ぎて被災地の基盤整備が整いつつある中、これから建設ラッシュを迎えるのが戸建て住宅の再建だ。資材価格の高騰や職人不足などの課題を抱える一方、入居後の課題とされるコミュニティーの形成に向けて、さまざまな工夫や新たな仕掛けが行われている。宮城県山元町の中心市街地を再生する、新山下駅周辺地区第2期災害公営住宅新築工事の設計と監理を担当した鈴… Read More
  • 【復興まちづくり】住民の愛着高めてコンパクト化を 平野勝也准教授に聞く 平野勝也准教授(東北大学災害科学国際研究所) 震災から3年が過ぎ、被災自治体は住民の安全・安心に配慮した復興まちづくりを進める過程で、さまざまな試行錯誤を繰り返している。被災直後に宮城県石巻市と南三陸町で復興計画策定に携わり、現在も同市と女川町で復興まちづくりを支援する東北大学災害科学国際研究所の平野勝也准教授に、復興まちづくりのあるべき姿や現状、課題などを聞いた。 --復興まちづくりのポイントは 「これからの時代のまちづくりにはコンパ… Read More
  • 【高尾山魅力Up!】駅舎を隈研吾氏がリニューアルデザイン 温浴施設も 隈研吾氏デザインの高尾山口駅舎改修イメージ  東京都八王子市と京王電鉄は、高尾山エリアのさらなる魅力向上の取り組みを加速する。2015年春の開業に向けて高尾山口駅前の日帰り温浴施設開発の準備を本格化するほか、建築家・隈研吾氏のデザインによる高尾山口駅舎のリニューアル整備など、駅周辺整備を行う。  日帰り温浴施設については、12年10月から温泉掘削工事を開始。温泉の湧出を確認したことから、工事に向けた準備を本格始動する。  規模は、S造… Read More
  • 【3000t級起重機船】245mの隅田川橋りょうを一括架設! 環2最終章へ 東京都建設局は8日、築地地区と勝どき地区をつなぐ環状第2号線・隅田川橋りょう(仮称)の中央径間(鋼桁)を架設した=写真。国内最大級となる3000t級の起重機船を導入。両サイドの橋脚の間に長さ120.0m、高さ18.6m、重量2600tの鋼桁を約4時間かけて慎重に落とし込んだ。  隅田川橋りょう(仮称)は長さ245m、幅32.3-47.9mの規模。形式は3径間中路式アーチ橋となる。隅田川最下流部に位置する第一橋梁にふさわしいシンボル性を持ちな… Read More

0 コメント :

コメントを投稿