意匠の完成度と明治後期の大邸宅の姿を今に伝える |
近代・住友の基礎を築いた第2代総理事の伊庭貞剛翁が自らの隠居住まいとして建設した。没後は子孫が旧住友本社に寄付し、住友グループが維持管理を行うとともに、住友の歴史を学ぶ研修施設としても活用している。意匠完成度の高さに加え、明治後期の大邸宅の姿を今に伝えていることが評価され、2002年5月に重要文化財の指定を受けた。
見どころは多く、名棟梁・八木甚兵衛の技に加え、アール・ヌーヴォーを採り入れた野口孫市博士の設計手法。バリアフリーを先取りした建物でもあり、階段の勾配や敷居の高さ、サンルームなどに人の暮らしを気遣う配慮が見られる。「活機」とは、翁自身が名付けた。「俗世を離れながらも人情の機微に通じる」という禅宗思想の意味を持っている。
特別公開は年1回のペースで企画されている。入園料は500円だが、見学は抽選となり、今回は2日間で約200人を予定。申し込みは往復はがきに氏名、住所、電話番号などを明記。4月19日まで受け付けている。申し込みの詳細は住友活機園ホームページで。問い合わせは住友活機園・電話077-537-1568。
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