2014/03/19

【逓信ビル】価値ある建物を未来に伝えたい 検討委員会設置を要望

千代田区大手町の逓信総合博物館(photo:Rs1421)
日本建築家協会(JIA)の関東甲信越支部は、4月に解体工事の着手が予定されている「逓信ビル」の価値を未来に伝える方法を探るための検討委員会を設置するよう、牧貞夫NTT都市開発社長、上西郁夫都市再生機構理事長に要望書を提出した。郵政建築・公共建築の一時代を築いた小坂秀雄の代表作の1つであり、また、その歴史的・文化的・都市景観的価値や経済資産的価値は非常に貴重なものであるとし、関係組織や学術団体が参加する検討委員会を設置して逓信ビルの価値を未来に伝える検討をするよう求めている。
 逓信ビルは大手町二丁目地区第一種市街地再開発事業地区内の東京都千代田区大手町2-3-1の敷地にあり、2013年8月に東京都から再開発事業の施行認可を受けたのに伴い4月に解体が始まる予定になっている。
 要望は、「逓信ビルの歴史的価値を未来に伝えるための検討委員会設置のお願い」と題し、上浪寛関東甲信越支部長、安達文宏同支部保存問題委員会委員長、篠田義男同支部千代田地域会代表の連名で提出した。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

Related Posts:

  • 8月1日から「中部建築賞」の作品募集 新居千秋氏ら2段階で審査 昨年の一般部門入賞作品「むさしの幼稚園」 中部9県の建築関連団体で構成する中部建築賞協議会は、第44回「中部建築賞」の募集要項を発表した。8月1日から同31日まで応募作品の申し込みを受け付ける。2段階審査を経て、12月上旬に受賞作品を発表する。作品の応募条件は、2012年3月31日までに中部圏(愛知、三重、岐阜、静岡、福井、石川、富山、長野、滋賀の9県)で新築、改修、修復した建築物など。 受賞対象となるのは建築主・設計者・施工者の3者で、… Read More
  • 世界初の連結型蓄熱槽でピーク電力55%OFF 東京電機大の千住キャンパス 校舎内のシャフトに設けられた蓄熱槽 東京電機大学は、東京千住キャンパス(東京都足立区)にヒートポンプ蓄熱システムと最先端の省エネルギー技術を使い、ピーク電力を55%削減することに成功した。夏季にピーク電力を迎える平日の昼間2時の7月の開校日平均実績は1500㌔ワットで、蓄熱システムを導入しなかった場合の試算と比べると約40%減、約1000㌔ワット減り、キャンパス全体に施した各種エネルギー技術を導入しなかった場合と比べると約55%減、約190… Read More
  • 日本設計がスマートシティの専門組織を立ち上げ 日本設計の提案するスマートシティ ICT(情報通信技術)を活用し、エネルギーの効率利用や低炭素都市づくりを目指すスマートシティーの取り組みが、国内外で活発化している。日本設計は他の設計事務所に先駆けて、先進的な情報発信を手掛ける専門組織「スマートシティ計画室」を設立した。まちづくりや建築にかかわるさまざまな業務の成果を統合し、環境先進都市の実現に活用する。目指すのは、地域の個性を生かしたオーダーメードの環境価値提案だ。  スマートシティー事… Read More
  • 日本人のお祭り行動をデジタル化 東京理科大とSci-arcがコラボレーション 両校の学生で真剣にワークショップ 東京理科大学理工学部建築学科の学生らで運営する「TUS Digital Studio」と南カリフォルニア建築大学(サイアーク、Sci-arc)の学生らで組織する日本スタジオのコラボレーションが実現した。この催しは「MATSURI HACKING」と名付けられ、毎年靖国神社で開かれている「みたままつり」での日本人の行動をGPS(全地球測位システム)調査し、3次元グラフィックソフト「Maya」を使った流体解析シ… Read More
  • ブータンの人はなぜ幸せなのか? 千葉工大の建築がシンポ開催 千葉工業大学建築都市環境学科は、3年間にわたるブータン王国の伝統住居・集落の実測調査研究を踏まえたシンポジウムを、東京都港区の建築会館で開いた。古市徹雄教授を中心とする調査団が、講師に招いた月尾嘉男東大名誉教授らと、同国の状況やコミュニティーのあり方を話し合った=写真。  コミュニティーデザインをテーマに講演した山崎亮京都造形芸術大教授は、島根県海士町で総合計画づくりに携わった事例を挙げ「住民が自ら動き出せば人と人との結び付きが強くなる。その… Read More

0 コメント :

コメントを投稿