2014/03/31

【プリツカー賞】坂茂氏語る 避難所も幼稚園も普段の建築と同じ活動

建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞受賞、同賞の審査員を務めた経験があり、審査の内情や重要性を理解しているからこそ「今回の受賞には正直驚いている」と明かす。日本人として7人目の快挙となったが「過去の受賞者と肩を並べたとは思っていない」と謙虚に受け止める。
 被災地・紛争地域における復興支援が高く評価された。

 現在も台風で被災したフィリピンへの避難所の提供や四川省における幼稚園建設プロジェクトなどを続けるが「現地の状況を見て、その状況にあったものをつくり出すという点で普段の建築をつくる活動と違いはない」とし、建築家として特別な行動ではないと強調する。
 また、審査員から「紙管」などのありふれた素材を使用しながらの革新的な構造デザインを評価された点についても「過去の建築家たちも新しい素材と構造を開発することで建築を発展させてきた」と語り、素材や構造への挑戦は建築をつくり出す上で当然のことであると語る。
 謙虚な姿勢を崩さないのは「受賞で驕(おご)れば終わりだと思う」という建築家の矜持にほかならない。「今回の受賞は大きな励みになった。驕らず、変わらずにこれまでの活動を続けたい」。 (米)
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

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