阪神高速道路会社は、神戸市道路公社が管理する「新神戸トンネル有料道路」(営業距離8・5㌔)の管理を1日から引き継ぐ。9月28日に神戸市役所で矢田立郎市長の立ち会いのもと、阪神高速道路会社の山澤倶和社長と神戸市道路公社の松浦厚理事長が引継書に署名する引継式が開かれた。山澤社長は「公社の36年にわたる運営ノウハウを引き継ぎ、有用な道路を提供できるように頑張っていきたい」と決意を述べた。
新神戸トンネルは1976年に供用を開始。88年に4車線化、94年に阪神高速道路北神戸線との直結などを進めてきた。今回、阪神高速道路会社のネットワークに組み入れられることで、阪神高速の北神戸線と神戸線を連絡する機能が強化され、利便性が高まる。神戸地区の交通の分散化・円滑化が進み、渋滞緩和効果が期待できると見ている。
引継書の署名が行われた後、矢田市長は「阪神高速道路と新神戸トンネルを利用する場合、通行者が割高感を感じていた。阪神高速道路のネットワークに一元化されることで、料金が相当割安になるとともに、都心と内陸部がスムーズに結びつき、地域経済にとって活性化につながる。神戸港の集荷増も期待される。阪神高速道路の大きなネットワークに組み込まれることで、新神戸トンネルがさらに大きな役割を果たしてほしい」と期待を寄せた。
山澤社長も「国土交通省、神戸市道路公社、日本高速道路保有・債務返済機構などによる多大な支援によって、引き継ぎができた。神戸地区全体における交通の流れの円滑化につながる」と移管の意義を強調した。
新神戸トンネルの移管については6月29日に国土交通相から、高速道路事業の一部変更の許可を受けていた。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!) 2012年10月1日13面
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