2012/10/04

八幡浜市の日土小学校校舎が、ニューヨークでWMF/Knoll Modernism Prizeを受賞!

八幡浜市立日土小学校
Hizuchi Elementary School, © Architectural Institute of Japan
Shikoku Chapter/Photographer KITAMURA Toru.
愛媛県八幡浜市立日土小学校校舎が3日、2012年の「WMF/KnollModernism Prize」を受賞した。同賞は、世界の文化遺産や重要建築物の保護を目的に活動している「ワールド・モニュメント・ファンド」と、ニューヨークの家具デザイン会社「ノール」が主体になり運営している。存続が危ぶまれる近代建築の保存、再生に貢献する建築家やデザイナーに与えられる。
 日土小学校は、八幡浜市役所職員の建築家、松村正恒が設計、中校舎と東校舎が、1956年と58年にそれぞれ完成した。松村氏は、帝国ホテルの建設時にフランクロイドライトと働いていた建築家、土浦亀城氏に師事していた。
 日土小は、建築後50年以上を経て児童の安全などの問題から存続が議論されたほか、2004年の台風での損壊被害を受けた。しかし柱や継手の9割以上を復元したり、耐震補強工事などを行って現在も多くの見学者を受け入れており、99年にはDOKOMOMO日本が近代建築20選にも選定している。
 授賞式は11月13日にニューヨークのMoMAで行われる予定だ。

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