「ライノセラスとグラスホッパー」。あまり聞き慣れない言葉だが、これはコンピューテイショナル、パラメトリック・デザインに取り組む海外建築家の中で、最もポピュラーなアプリケーションだ。
3次元CADと3Dモデリング機能を備えた「ライノセラス」と、その上で動作するプラグイン「グラスホッパー(GH)」は、建築デザインの本質を定義すれば、各種のパラメーターを変えるだけで無限の選択肢を提供する。
こうしたコンピューテイショナル・デザイン手法は、英国のノーマン・フォスター氏や日本のSANAA、オランダのUNスタジオなどが積極的に取り入れ、実際の建築に適用している。
本書は、このデザイン手法の汎用ソフトウエアであるライノとGHを解説するために書かれた。持っている機能すべてを解説することはやめ、建築デザインに使うことだけに特化している。
著者は、東京と台北に事務所を持ち、アジア各国の大学でコンピューテイショナル・デザインを教えるデザイン事務所「ノイズ・アーキテクツ」。事務所で実践するノウハウを盛り込み、大学での学生向け教科書としても使えるよう配慮して書かれている。
本書を片手に、ライノの体験版と無償提供されているGHをダウンロードし、最新のコンピューテイショナル・デザインに触れてみよう。 (彰国社・2600円)
建設通信新聞(見本紙をお送りします!) 2012年10月18日2面
『Rhinoceros + Grasshopper建築デザイン実践ハンドブック』 AmazonLink
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