新宿駅方面の一部区間に設置されたコゲラステーション1号機 |
同工事は東日本旅客鉄道(JR東日本)が首都直下地震対策の一環として実施。施工は東鉄工業・鉄建・鹿島JVが担当し、2016年度の完成を目指している。
御茶ノ水駅付近の線路は、台地の切り取り法面と神田川に沿って盛り土した法面間に敷設されており作業スペースがほとんどないため、足場には張り出し式を採用している。ただ、固定式の張り出し足場では、必要な場所に棒状補強材を打設できない個所もあることから、1.1㎞のうち、約450mには油圧モーターで足場が上下左右に動くコゲラステーションを採用する。コゲラステーションは計6台を採用する計画で、既に新宿駅側の一部区間に1号機が設置されている。
施工区間は全線にわたり線路に近接している。列車運行への影響を最小限にとどめるため、地盤の挙動を監視する計測装置など安全対策にも万全を期している。また、棒状補強材の設置は常時、神田川上での作業となるため、削孔時の泥水などの河川流入防止にも重点的に取り組んでいる。
見学会であいさつした東鉄工業の小倉雅彦社長は、「1m横を列車が走行するなど、JRの首都直下地震対策工事の中でも最も難しい歴史的な工事だが、施主の要望に応えて施工を進めていきたい」と話した。
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