2016/01/15

【帝人】繊維で山小屋を噴火から守る! 「えびのエコミュージアムセンター」で活用

繊維織物を施工する様子

 帝人は、活火山の火口周辺にある山小屋や展望台の屋根などの防災や補強に利用できるパラ系アラミド繊維織物を開発した。内閣府による「活火山における退避壕等の充実に向けた手引き」の規定に則して設計・製造されたもので、環境省が補強改修を進めている霧島錦江湾国立公園内のビジター用施設「えびのエコミュージアムセンター」(宮崎県えびの市)の屋根に使用されることが既に決まっている。噴火災害時の安全確保に向け、火山を有する自治体などに山小屋やシェルターの補強を積極的に提案し、17年までに5万㎡の販売を目指す。

 使用する織物には、同社の保有する鉄の6倍の引張強度を持ち、弾性率、耐弾刃性、耐熱性に優れた「トワロン」と、さらに引張強度や耐衝撃性、耐疲労性、耐薬品性などに優れ、より過酷な条件下で高い耐久性を発揮する「テクノーラ」を組み合わせた。内閣府や防衛大学校、山梨県富士山科学研究所の助言を得ながら衝撃耐性の試験を重ね、昨年9月に防衛大学校で行われた噴石衝突模擬実験では、こぶし大(約10cm)の噴石を想定した飛翔体の衝撃に耐え得ることが確認できたとしている。
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