2016/01/13

【新潟建産連】白山神社の伝統儀式「工始祭(たくみはじめさい)」 安全と隆盛祈願


 新潟県建設産業団体連合会(本間達郎会長)は12日、新潟市中央区の白山神社で、全国でも珍しい「工始祭(たくみはじめさい)」を行った=写真。古式ゆかしい装束をまとった工匠たちが釿(ちょうな)など古来の用具を使い、伝統的な儀式を神前で披露した後、各団体の代表らが玉ぐしをささげ、ことし1年の安全と業界の隆盛を祈願した。

 拝殿中央には御木が設えられ、新潟市建築組合連合会の8人の工匠が曲尺、墨指、釿の「三器」などの古来の用具を伝統的作法で扱い、鋸ノ儀(のこぎりのぎ)、墨指し(すみさし)・墨付ノ儀(すみつけのぎ)、釿打ノ儀(ちょうなうちのぎ)、鉋ノ儀(かんなのぎ)、槌打ノ儀(つちうちのぎ)の順に、荘厳な動作で古式に則って儀式を進め、越後工匠の気迫を披露した。
 祭事終了後には、北陸地方整備局の藤山秀章局長があいさつし、「現場の安全管理を含め、担い手の確保・育成に資する取り組みをことしも進めていきたい」と述べた。
 続いて、直会(なおらい)へと移った。席上、本間会長は事業量の大幅な落ち込み、杭データの改ざんなど建設産業の2015年を振り返りながら、2年目を迎えた改正品確法(公共工事品質確保促進法)の運用指針に触れ、「適正な予定価格、適切な設計変更がより一層徹底されれば、地域建設企業は5-10年先を見据えた経営戦略を打ち出すことができる」と力を込めた。
 また、ものづくり産業の基盤は人づくりだとし、「安全教育を徹底し、若年者が安心して働ける労働環境も構築しなければならない」と加えた。
 来賓として、新潟県土木部長と新潟労働局長が祝辞を寄せ、列席者全員で乾杯した。
建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら

Related Posts:

  • 【神建協横浜】型枠建て込みから内装まで! 磯子工高生ら20人が新築現場を見学  神奈川県建設業協会横浜支部(松尾文明支部長)は、県立磯子工業高校建設科2年生など約40人を迎え、「(仮称)戸塚駅中央地区共同化事業新築工事」の現場見学会を開いた。施工する工藤建設の大野哲治所長などから説明を受け、6階の型枠建て込みや壁配筋、2-3階の間仕切りなど内装工事の作業を見て回った=写真。  同支部の白井崇雄企画委員長は冒頭、「われわれの会員でもある工藤建設の協力を得て見学会を開くことができた。普段、学校では見られない実際の工事を… Read More
  • 【日建連】来たれ女子諸君! 「けんせつ小町活躍現場見学会」、7/21から15カ所で開催  日本建設業連合会(中村満義会長)は、2015年に引き続き、ことしも7月21日から8月30日まで、「けんせつ小町活躍現場見学会」を開催する。現場数は15年の14カ所から15カ所に拡大。現場での女性活躍を女子小中学生とその保護者にアピールし、将来の就職先として建設業を選択する女性を増やすことが本来の目的だが、「現場のけんせつ小町や作業員も参加者に喜んでもらえることでモチベーションが上がる」(広報部)という相乗効果も生まれている。  見学会は… Read More
  • 【建設コン協東北】業界活性化へ! 新設置の「若手の会」委員長・山本佳和氏に聞く  若手技術者が一丸となって建設コンサルタント業界を活性化する一大ムーブメントを--。建設コンサルタント業界への入職低迷や、若手技術者の離職が増加傾向にある中、建設コンサルタンツ協会東北支部会員企業の若手技術者有志による「若手の会」が15日に立ち上がった。企業の垣根を越えて若手技術者の共通課題や魅力ある業界の発展に向けて情報交換する組織だ。初代委員長に就いた山本佳和氏(復建技術コンサルタント)に会の活動方針などを聞いた。 --若手技術者を取… Read More
  • 【埋浚協】座学とつながる現場見学 琉球大生が那覇空港滑走路増設護岸工事現場を体感  日本埋立浚渫協会は13日、那覇市の那覇空港滑走路増設護岸工事現場で、第19回の「うみの現場見学会」を開いた。琉球大工学部環境建設工学科土木コースの3年生17人が参加し、全容が見え始めた護岸工事現場の大きさを体感した。  台風の影響から建設地高台からの見学になったが、配布されたオペラグラスを使ってくまなく現場を眺める前向きな姿もあり、「座学と現場を結びつける良い機会」(入部綱清琉球大助教)になった。 見学先のN工区築造工事は若築建設・りん… Read More
  • 【職業体験学習】“一生続けられる仕事”クレーンオペの仕事とは? 市川工高生30人が操作体験  千葉県クレーン建設重機協同組合と全国クレーン建設業協会千葉支部(ともに佐藤浩昭理事長・支部長)は11日、市川市にある県立市川工業高校で職業体験学習会を開いた=写真。定時制と全日制の生徒約30人が大型クレーン車の操作体験を通して、建設産業とクレーンオペレーターの職業感を醸成した。  冒頭あいさつに立った佐藤理事長は「クレーン免許を取得し、技術があれば一生涯仕事を続けられ、後世に残る仕事に携われる。興味・関心がある人には、資格取得も支援して… Read More

0 コメント :

コメントを投稿