2016/01/29

【関電工】狭い天井裏作業を助ける配線支援ロボ、完成間近!


 関電工は、電線や通信線などのケーブル類を狭い天井裏で配線する、作業支援ロボットの試作2号機を2016年度に現場投入する。2月中の完成を目標に製作中で、17年度からの本格運用を目指している。使い勝手を向上するため1号機よりも軽量化したほか、前方だけでなく後方にもカメラを取り付け、移動性も高めた。ロボットの導入で、受注の拡大を狙っているリニューアル市場や人手不足にも対処する。

 同社は1960年代からロボットなどの自動化技術に取り組み、76年にケーブルを自動で敷設する機械、80年代には光ケーブル接続ロボットやケーブル用管路敷設のモグラロボットなどを開発している。今回の天井内配線作業支援ロボットは、13年度から開発に着手、昨年5月に1号機を公表した。
 現場で作業員がより簡単に取り扱いができるように、1号機に改良を加えて2号機を設計した。重さも5㎏から3.5㎏に削減。これによって、ロボットを下から天井内に入れる労力が軽減できる。放送用スピーカーなど直径15cm以上の開口部があれば、ロボットを入れることが可能だ。
 1号機は前方にカメラを備え、進行方向の画像をパソコンの画面で見ることができた。しかし、障害物があってバックしなければいけないケースも想定されることから、後方にもカメラを取り付け、スムーズに後進できる機能を追加した。
 ロボットを小型、軽量にするため、電源は給電線、操作は制御線の2本の有線を接続している。ロボットが目標の開口部まで到達すれば、配線するケーブルを有線に接続して引き込む。有線は、先導線の役割も持っている。ロボットのタイヤ部分に磁石を取り付けたことで、照明器具や天井板のつなぎ目にある鋼製下地など金属製品の障害物を乗り越えることができる。
 現在の配線工事は、作業員が天井内に入れなければ、照明器具を取り外してケーブルを送り込んでいる。照明器具はある程度の間隔ごとに取り外しが必要で、終われば設置する手間も掛かっている。ロボットを使えば、1度に30mの配線が可能なため、作業の省力化や安全性の向上にも役立つ。
 ロボットの利用は改修工事がメーンだが、情報通信関係の工事は建物が完成に近づいた段階で決まることが多いため、新築案件でも活躍できるとみている。
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