復旧へ向けて一斉に鍬入れを行った |
しかし、昨年3月の大震災では約12mの津波が襲い、海岸堤防の約135mが破堤したほか、陸側法面約300m、堤防天端約120m、海側法面約70mが被災。また、平均51cmの地盤沈下が確認されている。
このため、長さ約1・7㌔にわたる区間で、災害復旧工事を実施する。
第1ステップとして、13年1月末までに既存堤防に約10mの幅で腹付け盛土を行い、強度を確保する。
第2ステップでは、数十年から百数十年に一度の頻度で発生するL1レベルの津波に対応できるよう、堤防の高さを震災前の標高5mから6・8mにかさ上げする。地盤沈下した分を含めると現在より2・3m高くなる。
また、堤防被災の主因が、津波が陸側の法面をえぐるように渦巻いて洗掘したことにあることから、陸側法面もコンクリート張りとし、法尻には鋼矢板を打設することで“粘り強い構造"を実現する。現在、パシフィックコンサルタンツで詳細設計を進めている。
総事業費は29億5200万円を見込んでいる。
この日の式典には、関係者約50人が出席。冒頭、三浦秀一副知事は「津波から命を守る第1線堤となる海岸堤防の早期復旧が待ち望まれており、きょうの着工は復興まちづくりの第一歩となる。1日も早い復旧に向けて全力で取り組んでいきたい」とあいさつした。
渡邊善夫七ヶ浜町長も「菖蒲田海岸は町民にとっての原風景であり、心の拠りどころだ。復旧工事の着工は町の未来へつなぐ大きな一歩となる」と語った。
この後、佐藤勝幸県仙台土木事務所長による工事概要説明に続いて、関係者12人が鍬(くわ)入れを行った。
『大規模災害に強い自治体間連携 ― 現場からの報告と提言』 AmazonLink
0 コメント :
コメントを投稿