2012/06/28

最優秀に立命館大大学院チームの「ふさふさの森」 建築学会の子どものまち・いえコンペ

 日本建築学会の子ども教育事業委員会は、東京都港区の建築会館で、学生を対象にした「第2回子どものまち・いえワークショップ提案コンペ」の発表会と公開審査会を開いた。最優秀企画には、立命館大大学院チームの「ふさふさの森」が選ばれた。同作品は実際にワークショップを実施する。

 同コンペは、子ども向けの住環境・都市環境教育への関心の高まりを受けて、2011年度にスタートした。学生が、教育プログラム開発の企画段階から積極的に参加できる体制をつくる。今回は24提案が集まった。公開審査会では、一つひとつの提案を見て回る審査員に、学生はポイントを説明した=写真。
 審査委員長を務めた古谷誠章早大教授は「子どもをキーワードにすると、普段の建築とは違ったアイデアが出てくる。昔はおばあちゃんが子どもにさまざまなことを根気よく教えていたが、いまはそれが失われている。代わりに学生が、子どもを育てることに手を貸している。大きなムーブメントになることを期待している」と講評した。
 最優秀案は、子どもたちが上からつるした大量のビニールテープをかき分け、はさみを使ってその中に自分の空間をつくるもの。チーム代表者の中辻浩介さんは「いろいろな人に意見をいただいた。子どもたちに喜んでもらえることを楽しみにしている。自分たちも子どもたちから学びたい」と喜びを語った。
 第1回で最優秀に選ばれた構造をテーマとした「こども・トラス△(さんかく)」は昨年、東京都墨田区内の公園で実際にワークショップを開き、多くの子どもたちが参加した。

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