ペーパレススタジオジャパン(本社・福岡市、勝目高行社長)は、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)のパーツデータを、設計者や施工者に無償提供する日本初のクラウドサービス「ArchiSymphony(アーキシンフォニー)」の運用を開始した。建築資材メーカーから提供を受けた3次元パーツデータをクラウドに蓄積し、それをBIMソフトを介して自由に使うことができる仕組み。月1000単位でパーツデータを充実させ、1年後には1万点を超える情報提供を目指す。
BIMプロジェクトの増加によって、建材メーカーでは設計者や施工者からパーツ類の3次元データを求められるケースが増えているものの、データの精度や提供ルールなどが一定でないために対応に苦慮する場面が多い。
同社は、親会社のパイプドビッツ(東京都港区)などと共同で建築パーツ提供のプラットフォーム構築を進めてきた。6月末までにメーカー約30社からパーツデータを提供してもらい、それを設計者や施工者に自由に使えるようにする。プラグインソフトによってCADとクラウドサービスの連携を図る。
現時点ではオートデスクの「Revit Architecture」だけに対応しているが、7月末にはグラフィソフトの「ArchiCAD」との連携も図る。ダウンロードした製品データは、設計図面にそのまま反映でき、概算コストを把握することも可能だ。また、情報提供側のメーカーは公開情報に応じて運営者側に料金を支払う。
また、6月中をめどにAR(拡張現実)機能を搭載したスマートモバイル用アプリケーションも提供する。クラウドで管理されているBIMパーツを参照することで、什器備品のCG(コンピューター・グラフィックス)を空間の中に映し出すことも可能となり、発注者に対し、よりスケール感を伝えやすくする。
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