NPO法人アートアンドアーキテクトフェスタ(AAF)は8月31日、大阪市北区の国立国際美術館で大学生以上30歳以下の若手提案者を対象にした国際アイデアコンペ「近未来の都市緑化」の公開審査会を開いた。遠藤貴弘さん(大成建設)と富永麻倫さん(アール・アイ・エー)、大山宗之さん(国際航業)のグループが提案した「大地の帯」を最優秀賞に選出し、賞状、記念品と賞金100万円を贈った。
遠藤さんは「このチームは東日本大震災後にできたサークルで、当初は避難ビルなどの設計を考えていたが、次第にネットワークの構築に移っていき、今回の提案につながった。本日いただいた講評でも新たな発見もあり、この受賞を今後につなげていきたい」と謝辞を述べた。
表彰式後、審査員を務めたランドスケープアーキテクチャーの稲田純一氏は「いずれも興味深い提案だった。こういった熱い思いを持ち続けることで、少しでも人間的で自然的なこれからの都市を創造し支えていってくれると確信した」と感想を述べた。また、平沼孝啓氏(平沼孝啓建築研究所)は「一次審査は書類だったが、生のプレゼンを聞くことで非常に想いが伝わってきて、すごく感動した」と述べた。
最後にこのコンペに協賛として参加した大和リースの森田俊作社長は「現状を把握し、どうしたいのかを考えるのがとても大事。これからの皆さんの活躍を期待している」と呼び掛けた。
このコンペは30歳以下を対象に、実在する都市をに対する近未来に実現可能な緑化の提案を求めた。応募登録数は168で、76点の応募があった。
各受賞作品は次のとおり(敬称略)。
〈優秀賞〉
▽水上の原っぱ=森川啓介(フリー)。
▽puzzle ship=清水慎之介(立命館大大学院)。
〈奨励賞〉
▽たね まく コンテナ=鈴木甫(工学院大大学院)、後野将一(同)、岡本祥幸(同)。
▽緑化される都市の時間=林隆博(名城大学)。
〈特別賞〉
▽山腹都市化=YIM TAK ON(CHU HAI COLLEGE OF HIGHER EDUCATION)。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)
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