2013/09/03

【コンクリートカヌー大会】大学勢を抑え石巻工高が初優勝 土木学会関東

土木学会関東支部(福田敦支部長)が主催する「第19回土木学生によるコンクリートカヌー大会」が8月31日、埼玉県戸田市の荒川調整池・彩湖で開かれた。土木コースを持つ全国の大学、高専、高校から36校、46チームが参加し、真夏の湖上で熱戦を繰り広げた。レースのタイムと技術点を総合評価し、出場4回目の宮城県立石巻工業高校が初優勝を飾った。関東地方整備局や日刊建設通信新聞社などが協賛した。


優勝した石巻工業高校
コンクリートカヌー大会は、土木を専攻する学生が日ごろ学校で学ぶ知識を生かし、2人乗りのコンクリート製カヌーを自ら製作、レースでタイムを競い合う。コンクリートの技術だけでなく“速度の出るカヌー"の製作に各校が挑戦しており、大会レベルは年々上昇傾向にある。
 石巻工業高校は7艇で競う決勝リーグに9号、8号の2艇が進出した。9号は、序盤の先頭争いを制し主導権を握り、コーナーを折り返し後の終盤も速度を緩めることなく直線を漕(こ)ぎ抜き、首位を守りきった。
 石巻市にある同校は、東日本大震災で被災後も休むことなく大会に出場し、常に上位を維持。4連覇中の強豪・宇都宮大学を抑え、悲願の初優勝を遂げた。また、5位の8号も技術賞を受賞した。
 9号の漕ぎ手となった佐々木亮太君は、スカル部に所属しており、「インターハイの2週間前に盲腸で出場できなかったので、その分の悔しさをカヌー大会にぶつけた」と意気込みを語った。小松倖介君はサッカー部の主将を務める運動神経の持ち主で、「長いレースだったが、体力が持ってよかった」と、充実した表情で振り返った。顧問を務める土木科の男澤和則教諭は「4年目にして優勝できてうれしい。2艇とも重量を20㎞に抑えることができたのが勝利につながった」と分析した。
 また、土木学会関東支部50周年特別賞は、4年連続で優勝し、大会を引っ張ってきた宇都宮大学が受賞。敢闘賞(日刊建設通信新聞社賞)には、敗者復活戦で最も早いタイムを記録した栃木県立宇都宮工業高校が選ばれた。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

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