シンポの題材となる新国立競技場 |
槇氏がJIA MAGAZINEに寄稿したエッセー「新国立競技場案を神宮外苑の歴史的文脈で考える」で行った問題提起は、場所の歴史と都市景観、公共建築のプログラム、コンペのあり方の3点。実行委員会では、「いずれも、今日の私たちの社会、都市、建築文化のあり方を改めて問うもの」とするとともに、古市徹雄JIA MAGAGINE編集長が槇氏に行ったインタビューで「一老建築家が、このようなエッセーを書かなければならなかったその背景にある我々の建築文化の風土について、少し皆で考えてみることができればいいと思っています」と語っているのを受け、槇氏からの問題提起をもとに議論を深めるシンポジウムが開かれることになった。
槇氏は古市編集長からの質問に対し、「(エッセーの)一貫したメッセージはこうした場所における巨大建築を様々な角度から検証していることです。したがって一番大事なことは、この計画案はまだ計画の初期の段階のものです。しかし時間はありませんから、なるべく早い段階に、そのプログラムを根本的に見直すことだと思います」「このコンペでは、あまり敷地もひろくないところで(東京体育館の)10倍の施設をつくることは完全なミスマッチだと直感的に感じました」「国際コンペに参加することは多くの建築家にとって夢であり、ロマンなのです。…我々はそのロマンの燈火を大事に守っていきたいと思います」とも語っている。
定員は先着200人。参加費は一般1000円、学生500円。実行委員会事務局のメールアドレスは、kokuritsu.wo.kangaeru@gmail.com。
シンポジウム発起人は次のとおり(敬称略)。
五十嵐太郎、伊東豊雄、乾久美子、宇野求、大野秀敏、北山恒、隈研吾、栗生明、小島一浩、小林正美、佐々木龍郎、陣内秀信、曽我部昌史、高見公雄、多羅尾直子、塚本由晴、富永譲、中沢新一、中村勉、南條洋雄、西田司、波部玲子、日色真帆、藤村龍至、古市徹雄、古谷誠章、堀啓二、松永安光、三井所清典、元倉眞琴、門内輝行、山本圭介、山本理顕、吉村靖孝。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)
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