日綜産業の観覧席「スタジアムシリーズ」が、日本プロ野球パシフィック・リーグの初制覇に向けてまい進している東北楽天ゴールデンイーグルスの本拠地「クリネックススタジアム宮城(Kスタ)」に増設された特設スタンドに全面採用、好調なチームを応援しようと球場に詰めかける多くのファンの新たな受け皿となっている。
イーグルスは今季、エース・田中将大投手や新たに加入した外国人選手の活躍などで、首位を独走。9月17日現在、2位と8ゲーム差のマジック9と、初のリーグ制覇へ秒読み段階に入っている。
一方で、今シーズン開幕時のKスタの収容人員は2万3000人だったが、好調なチームの状況に呼応して観客も急増し、チケット完売の試合が相次いでいる。また、クライマックス・シリーズを制して日本シリーズ進出が決まった場合、観客席の増設が求められる。
こうした状況に対応するため、楽天野球団は西尾レントオールの施工で、3塁側外野寄り後方にグリーンのボックスシート936席(蔵王)、外野左中間の芝生席後方にブルーのベンチシート1251席(栗駒)の、あわせて2187席を増設した。
ここに採用されたのが、日綜産業の観覧席「スタジアムシリーズ」。最大の特徴は安全性と施工の省力化だ。構造体には重荷重対応の支保工として数多くの実績を誇る「ニッソー3Sシステム」を導入。すき間のない巾木付きアルミステージ「シルクロード」との併用により、つまずきや物の落下も防ぐ。
省力化でも大きな効果を発揮。この規模の仮設スタンド設置には通常1カ月以上を要するが、着工から約2週間という短期間での施工を実現した。
施工に携わった西尾レントオール仙台事務所の青谷敏男担当課長は「安心・安全で工期が短いこのシステムでなければできなかった」と話す。
長野五輪でも使用された実績と信頼の仮設システムが、みちのくの地元球団とそのファンの夢を力強く下支えしている。
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