2013/09/02

【世界最大級】愛媛・波方のLPG貯蔵施設が備蓄開始

石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は、波方国家石油ガス備蓄基地(愛媛県今治市)で、液化石油ガス(LPG)を国家備蓄する世界最大規模の地下貯蔵施設の使用を開始した。
 波方基地は地下約180mの岩盤に空洞を掘削。そこに地下水の水圧で、液化されたガスを常温貯蔵する「水封式地下岩盤貯槽」と呼ばれる施設が整備されている。備蓄容量は水封式では世界最大規模の45万tに上る。施工は大成建設・戸田建設・三井住友建設JVと大林組・飛島建設・鴻池組JV。8月23日にはパナマ船籍の大型タンカーが入港、米ヒューストンから地下備蓄第1弾となるLPG2万3100tが運ばれた。
 写真は施工中の地下施設(奥の観光バスとの対比に注目)。


波方基地
LPG備蓄は、1990年代前半の中東湾岸危機で在庫不足が懸念された経験を踏まえ、備蓄量150万tを目標に進められている国家事業。
 これまでは地上基地として七尾国家石油ガス備蓄基地(石川県七尾市)など3カ所に計65万tを貯蔵。地下基地としては、初の波方に続き、今後、倉敷基地(岡山県倉敷市)も稼働する運びだ。
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