2013/09/25

【復興】1時間で2万㎡も除染できる「ロードリフレッシャー」

大林組は、バイノス(本社・千葉県柏市、湯川恭啓社長)、兼松エンジニアリングと共同で、アスファルト道路を効果的に除染する「バイノスRDIII工法」を開発した。8t車をベースとした大型道路除染車両「ロードリフレッシャー」を使った工法で、時速2-10㎞で走行しながら2m幅で除染する。1時間当たりの除染面積は4000-2万㎡と大きい。
 業界で初めて大型車両に新種の微細藻類による水処理設備を搭載し、洗浄水を連続浄化、再利用を可能にすることで作業時間を大幅に短縮する。

 ロードリフレッシャーは、最大27メガパスカルの高圧で路面を洗浄すると同時に路面上の洗浄水を毎分80m3吸引する機構で、汚染水を95%以上回収する。
 また、吸引した回収水は、車両に搭載している新種微細藻類「バイノス」を使った廃水処理設備で、除染作業と同時に浄化するため、処理水を洗浄水として連続的に再利用できる。水替え処理作業によって除染作業を中断する必要がないため、作業時間が大幅に短くなる。
 既に開発・適用している小型車両を使い、1時間当たり約1000㎡除染する「バイノスRDII工法」と組み合わせることで、除染する道路の条件に合わせてより効率的な除染が可能になるという。
 「バイノスRDIII工法」は、25日から東京都千代田区の科学技術館で開かれる環境放射能除染・廃棄物処理国際展「RADIEX(ラディックス)2013」(-27日)に出展する予定だ。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

Related Posts:

  • 【三陸沿岸道】石巻女川ICが10月4日開通 東北整備局  東北地方整備局が、三陸沿岸道路・矢本石巻道路に整備を進めている石巻女川インターチェンジ(IC)が10月4日に開通する。同ICから石巻赤十字病院に直接アクセスできるようになるほか、東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県女川町の復興支援や石巻市街地の混雑緩和などの効果が期待される。  石巻女川ICは、矢本石巻道路の石巻河南ICの北約2㎞の地点に設置。現在、近接する石巻赤十字病院への搬送には救急車退出路が使われているが、同… Read More
  • 【復興特別版】今日だけ高速道路が“遊園地”に! 工事中の三陸沿岸吉浜道路を1日開放 高速道路で遊び尽くそう!--。2015年度中の開通に向けて順調に工事が進む三陸沿岸道路の吉浜道路を、丸1日遊園地として地域住民らに開放するという画期的なイベントが25日に開かれた。家族連れや子どもたちなど約500人が参集し、工事中のトンネルや高架橋での企画の数々を満喫した。  東北地方整備局南三陸国道事務所(佐藤和徳所長)の主催、岩手県大船渡市と清水建設などの施工会社でつくる吉浜道路工事連絡協議会が共催した。佐藤所長の発案で、見学会の拡大版… Read More
  • 【復興現場最前線】あらゆる先端技術で“急速施工” 三陸沿岸道路で最長の新鍬台トンネル工事 吉浜インターチェンジ(IC)から釜石ジャンクション(JCT)間の14㎞を結ぶ吉浜釜石道路の区間は、交通の難所で構造物が多いこともあり、大規模工事が集中している。三陸沿岸道路で最長のトンネルとなる新鍬台トンネル工事もその1つだ。施工を担当しているのは前田建設工業(畑宏幸所長)。写真は切羽で進む支保工の建て込み作業。  同トンネルは、岩手県大船渡市三陸町吉浜字扇洞を起点に釜石市唐丹町字上荒川に至る長大山岳トンネル。掘削延長は本坑3330m、避… Read More
  • 【復興現場最前線】唐桑高田道路で進む気仙トンネル、340号函渠工、新気仙大橋工事 唐桑高田道路は、宮城県気仙沼市唐桑町舘の唐桑北インターチェンジ(IC)から岩手県陸前高田市竹駒町相川の陸前高田ICを結ぶ長さ10㎞の路線だ。県境をまたいで宮城県内区間が2㎞、岩手県内区間は8㎞。現在は用地取得とともに橋梁、トンネル、改良の各工事が並行して進められている。写真は順調に掘削が進む気仙トンネル。 ◆気仙トンネル 施工=鉄建 昼夜作業で掘削、15年内貫通 その主要構造物の1つとして、陸前高田市気仙町字荒川沢~同市矢作町大嶋部間に築造… Read More
  • 【現場最前線】早期運転再開へ現場一丸 JR常磐線小高駅~磐城太田駅間災害復旧  東鉄工業は、東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故の影響で不通となっているJR常磐線・小高駅~磐城太田駅間(福島県南相馬市)の列車運転再開に向けた鉄道施設災害復旧工事および除染作業を進めている。現場ではバラストに使われている砕石を交換する除染作業(道床撤去・復旧)とレールの調整などを実施。早期の運転再開に向け、所員が一丸となって作業に当たっている。  工事は「いわき保線技術センター管内災害復旧(太平洋地震)そ… Read More

0 コメント :

コメントを投稿