2013/09/18

【BIM】建物情報すべてを連携! BIMとFMを融合した「Open-Link」

「Innovative Open-Link LAB.」
NTTファシリティーズは竹中工務店、日本アイ・ビー・エムと共同で、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)データとFM(ファシリティー・マネジメント)データを連携させ、設計図・3次元の建物情報・資材・設備など建物に関するあらゆる情報を設計から施工、維持管理まで一貫管理する手法を考案した。2014年4月の完成を予定しているNTTファシリティーズの研究開発新拠点「Innovative Open-Link LAB.」(東京都江東区)に同手法を導入・試算した結果、建物の点検保守、修繕改善のライフサイクルコストを試算で約20%削減できることが分かった。

 3社は、同手法を導入することにより建物の竣工前にコンピューター上で仮想的な竣工(バーチャル竣工/竹中工務店の登録商標)や引き渡し(バーチャルハンドオーバー)が可能となり、(1)仮想竣工後の維持管理の視点から設計見直しを行うことによるメンテナンスコスト削減効果(2)仮想竣工・仮想引き渡しを実施することによる、竣工図と設備台帳作成のコスト低減と引き渡しから維持管理運用開始までの期間短縮によるコスト低減効果(3)BIMとFMシステムを連携させることで3Dで設備の状況が確認可能になる等の作業生産性の向上による維持管理コストの低減効果--が見込めるとする。
 検証は、NTTファシリティーズがビルオーナー・設計者・竣工後の維持管理業務実施者、竹中工務店が設計協力者・施工者、日本IBMが竣工後の維持・管理のためのシステム提供者という立場で実施した。3社は検証結果をもとに、BIMとFMシステムの連携とさらなる検証を同プロジェクトで行っていく。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

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