2013/09/02

【六本木ヒルズ】「逃げ込める街」へ 森ビルが震災訓練で帰宅困難者誘導


森ビルは、「逃げ出す街から逃げ込める街へ」をコンセプトに、大規模再開発の特性を生かし、災害に強い安全・安心の街や、周辺地域への貢献も果たす防災拠点を目指したさまざまな対策に取り組んでいる。8月30日には六本木ヒルズ(東京都港区)で、年に数十回行う各種訓練のうちでも大規模となる全社総合震災訓練を実施した。ことしは訓練内容のさらなる練り直しを行い、会場を六本木ヒルズ1カ所に限定し、全社員約1300人がより密度の濃い集中的な訓練を行った。

 当日は、港区と締結している「災害発生時における帰宅困難者の受入れ等に関する協力協定」に基づき、区から六本木ヒルズに受け入れ要請があったと仮定し、帰宅困難者を受け入れる訓練をメーンに行った。
 六本木ヒルズでは、地下鉄・六本木駅に待機する社員約50人を帰宅困難者と見立て、同駅に出動した社員約15人が、消防署員を先頭に六本木通りに沿って歩き、階段を使ってヒルズアリーナへ誘導=写真。ことしは負傷者に見立てた参加者専用のビブスを用意したほか、到着後の傷病者対応をより現実的にするなど本格的な工夫が随所にみられた。
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