2013/09/12

【BIM】意匠設計用ファミリを倍増 安井事務所が販売するテンプレート

安井事務所が提唱するBIMの必須要件
安井建築設計事務所は、2011年12月に発売した「意匠設計用BIMテンプレート」の附属ファミリ総数を約1600個に倍増させるなど更新し、大塚商会、GSAとの協力で17日から販売開始する。これまで入力された設計情報の継承が可能であるとともに利用者による編集がより効率的に行える、各ニーズにあった仕様に変更可能なファミリとして整備しているのが特徴だ。

 今回のバージョンアップは、「官公庁建築」「事務所」「病院」「文化施設」「学校」など、多くの実プロジェクトを通じて同事務所が蓄積してきたBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)ノウハウをさらに追加・増強。特に、ファミリ機能では、▽ファミリ総数を約1600個に増強▽統一された各カテゴリーのファミリの属性項目▽Revit2014の標準マテリアルを設定済み▽病院建築の各諸室の設備図の作成に対応▽医療用ファミリや構造用ファミリを追加▽さまざまな用途に対応するドア、窓ファミリの強化▽一般モデル、家具など利活用しやすいファミリの提供--などの更新が行われている。
 また、情報が少なかったライブラリ仕様書や図面と集計表などの間で入力情報を共有可能な共有パラメータ(Revit Architecture独自のオブジェクトパラメータ設定ファイル)も提供。利用者独自のBIM運用・推進に応じた利活用により、さらなるBIMの普及と発展が望めるとしている。
 「意匠設計用BIMテンプレート」は、他の利用者と共有可能な範囲である「標準化」のみを対象としており、各社が独自に構築する「教育・研修」「手順・ルール化」と組み合わせることが重要であるとするとともに、各利用者のニーズに合った利活用により、これまで以上に設計プロセスにおける効果的なBIM運用が可能としている。
 同事務所では、BIMのプロジェクト利用において更新、洗練されたテンプレートやライブラリをさらに使いやすく、かつ入力した設計情報を他のプロジェクトに継承し設計効率を向上できるよう、BIMプロジェクトデータを集中的に管理・整理し、仕様を統一してきた。これらの整備は「標準化」として、BIMにおける設計品質の向上から効率化のための必須要件の一つとして位置付け、現在も継続している。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

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