2013/10/24

【新国立競技場】士会連合会が見直し要望書を提出へ 三井所会長が表明

第1回全国ヘリテージマネージャー大会であいさつした三井所清典日本建築士会連合会会長は、「18日の理事会・全国士会会長会議で、国立競技場建て替えの問題では、計画を見直してもらい、もう一度ザハ・ハディドさんに設計しなおしてもらう要望書を出すことを承認してもらった」とし、神宮外苑地区で計画されている現行の国立競技場の建て替えプランをめぐり建築界から疑義が示されていることを受け、士会連合会としても見直しを求めていくことを機関決定したことを明らかにした。

 三井所会長はさらに、「ヘリテージの運動は非常に重要なテーマだと思っている。今回も、国立競技場の建て替えの問題だけがわれわれの目標ではなく、建築やまちづくりをめぐる問題を市民社会の中できちんとオープンに議論し、その中でしっかりしたかたちでつくっていく。それがヘリテージになっていくような運動につながっていくものと理解している」との考えも示した。
 また、「いろいろなところに文化のヘリテージがあり、これから市民社会の中で理解され、広がっていく可能性が高い。高度成長期とは異なる、日本らしい、地域らしい、古くて新しい文化を残していくための資産を残していくことが求められているいま、ヘリテージマネージャーの仕事は建築士の社会貢献として重要だと思う」とも述べた。
 国立競技場の建て替え計画の見直しを巡って三井所会長は、18日の理事会・士会会長会議の前に行われた記者会見の中で「見直しの要望は関係団体と共同歩調をとった方が効果があると思っている」との考えを示していた。日本建築家協会(JIA)なども共同提案の可能性を模索しており、要望の内容も含め、今後の展開が注目される。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

0 コメント :

コメントを投稿