2013/10/30

【ボスポラス】150年の夢かなう! 海峡横断鉄道トンネルで大成JVが式典

ボスポラス海峡横断鉄道トンネルの開通式典を控えた、現地時間の28日、施工を担当した大成建設JVの主催によるレセプションが、トルコ・イスタンブール市内のホテルで開かれ、安倍晋三首相やトルコのビナリ・ユルドゥルム運輸相を始めとする両国政府関係者などが出席し、トルコ国民「150年の夢」をかなえた歴史的偉業を祝った。

 冒頭、あいさつに立った大成建設の山内隆司社長は、「厳しい工事を乗り越えることができたのは、日本とトルコ双方の持てる力を結集した結果だと考えている。あすのトルコ建国90周年という記念すべき日に地下鉄開業の運びとなるのは、ひとえに関係者の努力、市民の支援、協力のおかげであり、改めて感謝したい」と、ヨーロッパとアジアを鉄道でつなぐ世紀の大事業完成の喜びを語った。
 安倍首相は、「60mの深さにトンネルをつくる不可能に近い事業を可能にした関係者の意志の強さに改めて敬意を表したい。日本政府が約15億ドル以上の円借款を提供し壮大な夢実現のパートナーになったことは誇りだ。横断鉄道が日本、トルコの友好のシンボルになり、ますます両国間の関係が密になることを願っている」と述べた=写真。
 トルコのメティン・タハンインフラ投資総局(AYGM)総裁代行は「皆さんの力の結集とリーダーシップで工事を完成することができた。心より感謝したい」とあいさつし、ビナリ・ユルドゥルム運輸相も「2つの大陸を結ぶトンネルは世界に2つとない。大成建設、ガマ社、ヌロール社に感謝したい」と工事関係者をたたえた。
 引き続き、大成建設の葉山莞児特別顧問が「日本の建設技術をもってトルコ発展に寄与し、両国の友好を深めることを目的にプロジェクトに取り組んできた。JVパートナーの努力に心から感謝したい」とあいさつし、乾杯の音頭をとった。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

Related Posts:

  • 【インフラ】高速道路3社、更新・修繕費は3兆円 東、中、西日本の高速道路会社3社が管理する高速道路の大規模更新・大規模修繕費は、約3兆0200億円--。3社が設置した長期保全等検討委員会の藤野陽三委員長は22日、廣瀬博東日本高速道路社長=写真右=に「提言書」を手渡した。藤野委員長は「橋梁、土木構造物、トンネルについて、大規模更新や大規模修繕の対策工法と必要な技術を整理した。高速道路本体の包括的な分析はわが国で初めて。速やかに現場に展開し、適切な対策が講じられることを期待する」とコメント。こ… Read More
  • 【東京五輪】解体を前にスポーツの聖地国立競技場を公開 日本スポーツ振興センター(JSC)は23日、「国立競技場スタジアムツアー」と題して、7月から解体が始まるスポーツの“聖地"を報道機関に公開した=写真。1964年東京オリンピックの優勝者銘盤や聖火台を始め、織田ポール、地下通路・地下トイレ、選手更衣室などをエピソードを交えて紹介した。「SAYONARA国立競技場プロジェクト」の一環として、5月末にファイナルセレモニーを予定している。  同日、JSCの事業展望などについて会見した河野一郎理事長は… Read More
  • 【雇用】建設企業6割で正社員不足感 6割が正社員不足に(写真と本文は関係ありません) 「建設業で正社員の不足感は回答企業の6割」--。帝国データバンクが全産業の企業を対象にした「人手不足に対する企業の意識調査」で、建設業の人手不足感が最も高いことが鮮明になった。正社員不足と回答した企業が回答の5割を超えたのは、建設業含め人材派遣や情報サービスなど7業種に上っており、人材不足感を抱く業種が広がっている形だ。  調査は全国2万2884社を対象に実施。有効回答は1万0375社(期… Read More
  • 【日光東照宮】400年の歴史伝える 新宝物館が上棟! 日光東照宮が400年式年大祭記念事業の一環で造営している新宝物館の上棟式が6日、栃木県日光市の現地で開かれた。江戸幕府を開いた徳川家康の生涯と日光東照宮400年の歴史・文化を伝える宝物館の完成に向け、施工を担当する清水建設・鹿島・東武建設JVの職員が建物の屋根に登り、木槌で屋根を打ち鳴らす上棟の儀や、紅白の餅まきを盛大に行った。上棟を祝うとともに、工事の安全と完成を祈念した。2014年8月の竣工を目指す。  上棟の儀では、山鹿武工事長(清… Read More
  • 【UR×TSUTAYA】コラボの賃貸住宅 福岡にモデルルーム 都市再生機構九州支社とレンタルソフト店の「TSUTAYA」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ九州カンパニーは、UR賃貸住宅のアーベインルネス梅光園(福岡市)に「くらしの中の『楽しい』を増やそう」をコンセプトにした新しいモデルルームを開設する。  UR賃貸住宅での暮らしを体感してもらうことを目的に、30代の夫婦と3歳の息子の3人家族をイメージし、モダンな家具などによるコーディネートに加え、TSUTAYAがセレクトした本・DVD・CDを… Read More

0 コメント :

コメントを投稿