2013/10/22

【実大実験】木造3階建て校舎を燃やす 耐火性と建築基準を研究

木造3階建ての学校の耐火性を検証するため、国土交通省国土技術政策総合研究所は20日、岐阜県下呂市の山中に校舎を模した建物を建て、実際に燃やす実験を行った=写真。
 国内の林業支援のため、国は木造の公共建築物を積極的に造る方針だが、耐火性の問題から現行法では木造3階建て校舎は建設できず、国交省が燃えにくい構造を研究している。
 昨年2月の実験では、すべて木造の建物は点火から約6分で3階まで延焼し、最終的に倒壊した。窓の上にひさしを作り、壁などに不燃材を使った同11月の実験では3階まで燃え広がるのを約90分間防いだ。
 今回の実験では、燃えにくい素材を天井だけに使い、建物の外側に50cm飛び出た防火壁を設けた。検証結果はモデルとなる校舎の決定に生かされる。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)

Related Posts:

  • 【福岡県木造・木質化建築賞】第1回大賞は木質化の部に九州芸文館・アネックス2に決定! 福岡県は、第1回福岡県木造・木質化建築賞の受賞作品を発表した。大賞(知事表彰)は木造の部が東長寺五重塔=写真=、木質化の部が九州芸文館・アネックス2に決まった。5月に筑前町で開く福岡県植樹祭で表彰する。  同賞は県産材の需要拡大に向けてモデルとなる建築物を表彰し、普及・啓発することを目的に今年度創設した。木造の部は柱、梁、桁などの主要構造物のすべてか一部、木質化の部は天井、床、壁、窓枠、外壁などに木材を利用していることを条件に募集した。応募… Read More
  • 【ヘリテージマネージャー】歴史的建造物の守り手育成に注力 士会連合会、建築士会 日本各地には、地域の歴史・文化のよりどころとなる歴史的価値の高い建造物が残されており、その発掘と健全な保全・活用は、地域の文化・記憶を継承し、魅力ある地域創造に不可欠なものとなっている。 それだけに、地域に埋もれた文化的価値のある歴史的建造物の発掘、保存活用を担う専門家「ヘリテージマネージャー(HM)」に対する期待は大きく、日本建築士会連合会と単位建築士会は、建築や街づくり・地域づくりの専門家である建築士が、その職能の1つとしてHMの役割を… Read More
  • 【JIA新人賞】「光」を演出し「境界」生み出した古民家リノベーション 豊島横尾館 瀬戸内海に浮かぶ豊島に建てられた美術館「豊島横尾館」がJIA新人賞を受賞した。集落にあった古民家3棟をリノベーションし、アーティスト横尾忠則氏の作品を展示する。設計した永山祐子氏(永山祐子建築設計)は、「横尾作品に通底するテーマである『生と死』に着目し、その境界となる美術館を目指した」と振り返る。アートと建築の新たな可能性を探ったその設計について永山氏に聞いた。写真は横尾氏の作品が並ぶ中庭(photo:表恒匡氏)。  「豊島横尾館」で… Read More
  • 【サステナブル住宅賞】新築『八雲の大屋根・小屋根』、改修『KIP』に国交大臣賞 パッシブな手法を評価 建築環境・省エネルギー機構(村上周三理事長)は6日、第6回サステナブル住宅賞の受賞11作品を発表した。同賞はサステナブルな住宅の普及を目的に実施しているもので、今回は新築・改修部門で計46作品の応募があった。表彰式は20日に東京都千代田区の東海大学校友会館で開かれる。写真は国土交通大臣賞を受賞した『八雲の大屋根・小屋根』(photo:佐藤信太郎)。  このうち、新築部門で国土交通大臣賞を受賞した『八雲の大屋根・小屋根』は、日射取得や風通しを… Read More
  • 【卒業制作展】建築設計部門で山田綾乃さんが審査員賞 京都工繊大 京都工芸繊維大学の造形工学課程卒業制作展2015が11日から15日まで、京都市中京区の京都文化博物館本館で開かれている。建築部門の設計55作品、論文38作品、意匠(デザイン)部門の34作品、文化部門の7作品を一堂に展示している。大学院の建築設計学専攻第10回修了制作展も15日まで、同博物館別館で開催中。両展とも総合資格学院を運営する総合資格が協賛している。写真は審査員賞の山田さんの模型「ここにあるということ-場の紡ぐ現代美術館」。  初… Read More

0 コメント :

コメントを投稿