ポンド(本社・大分県別府市、星野隆代表)は、大人が16人乗れる地震津波避難用の大型球体シェルターの開発を進めている。2012年に大人4人乗りの小型シェルターを開発、好評なことから、これをベースに幼稚園や老人保健施設向けに大型化する。平常時はコミュニティールームや部品を別途設けることですべり台としても活用が可能。性能試験などを行い、1、2年程度で製品化につなげる。
素材はFRP(ガラス繊維強化プラスチック)製。自動車部品の製造で蓄積してきた同社の技術を活用する。剛性と軽量化を両立し、津波が押し寄せた時は水に浮く仕組み。気密性を確保するとともに、換気システムを設けて酸欠を防ぐ。床下には非常食などを収納するスペースもある。
先行して販売している小型シェルター「ライフアーマーNEO」は、直径1.2mの球体で、大人4人が最長3日ほど避難できる。9.3tまでの圧力にも耐える。価格は税込み49万8000円。営業部の岡主親氏は「南海トラフ巨大地震による津波が想定されるエリアを中心に、月数台ペースで売れている」という。
大型球体シェルターはこれを直径3mに大型化するとともに、組み立て可能なユニット化して開発する。大人16人または大人4人と子ども20人が避難できる。価格は300万円台後半を予定している。「開発に着手し、まだ1カ月。これから気密性や換気性などの性能試験を進めたい」(岡氏)。
大阪市住之江区のインテックス大阪で開いた「防犯防災総合展 in KANSAI2013」に開発段階の大型球体シェルターを出展した。
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