2014/11/26

【長野北部地震】建協大北支部が24時間態勢で復旧作業 関東地整はTEC-FORCE派遣

長野県北部を襲った22日の地震後も余震が頻発する中、被害が大きかった白馬村やその周辺自治体を担当エリアとする長野県建設業協会大北支部(西沢信男支部長)は速やかに災害対策本部を設置し、被災した村道、県道などの復旧工事に着手した。西沢支部長は、「24時間態勢で作業している。昨年の今ごろは雪が降っていた。ことしもいつ降り出してもおかしくない。スピード感を持って復旧させたい」と力を込める。

 同支部では、路面の隆起や陥没、亀裂などで損傷の多い生活道路の復旧を優先。24日現在、村道に約15社、県道に6社が出動した。同村地域の維持工事を担当する地元5社の白馬特定JVと、隣接する大町市から応援に駆け付けた1社が中心となり、段差などが生じた県道の仮復旧工事を実施。神城地区堀之内を担当する大糸(白馬村)などが工事を進めている。

県道の仮復旧工事が本格化している
また、県との災害協定に基づき、会員企業が交通整理も行い、被災者などの通行に万全を期している。同支部が大規模自然災害の復旧で出動するのは、1995年の小谷村梅雨前線豪雨災害以来。大規模地震は初めてだが、「会員は落ち着いて作業している」と話す。

国道148号の崩落現場
幹線道路の交通を寸断する大規模な土砂崩れが発生した国道148号の岩岳交差点付近では、県の要請を受け、関東地方整備局が同日、土木研究所の佐々木靖人地質チーム上席研究員らを派遣。被災状況を確認するとともに二次災害防止も含めた今後の復旧方針の具体化に乗り出した。
 このほか、整備局は土石流危険渓谷調査や村道の被災状況調査のためTEC-FORCE(テックフォース=緊急災害派遣隊)を派遣している。24日午後4時現在で、TEC-FORCE、リエゾン(情報連絡要員)として職員延べ44人(1日)が現地に赴き、照明車や衛星通信車など災害対策車両10台を送っている。
 JR大糸線では、白馬大池駅~千国駅で崩落した土砂が線路に流入、簗場駅~南神城駅では液状化が発生。白馬村や小谷村を通過する白馬駅~南小谷駅の運行を見合わせた。国や県の調査を踏まえ、同区間の復旧を本格化させる。
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