2014/11/22

【金沢アート情報】“旬”の建築イベントが目白押し! 

金沢市の市民芸術村で、15日から「谷口吉郎・谷口吉生展」が始った。同市内ではこのほかにも1日から金沢21世紀美術館で約80人の建築家の作品を紹介し、戦後日本建築を振り返る「ジャパンアーキテクツ1945-2010」や「3・11以後の建築」と題して25組の建築家の取り組みを紹介する建築展などが開かれるなど、建築イベントがめじろ押し。来年3月に北陸新幹線開業を控え、武家屋敷などの古い街並みとともに明治以降の近代建築や新しい美術館、図書館などの公共建築も随所で目にすることができる金沢の建築文化にいま注目が集まっている。写真は「親子」展について語る谷口吉生氏。

 谷口吉郎・谷口吉生展オープン前日の14日には、谷口吉生氏自身の案内で報道関係者向け内覧会が開かれた。金沢が生んだ親子2代の建築家の作品の完成模型や写真などを展示しており、谷口氏はニューヨーク近代美術館や最近完成したばかりの京都国立博物館平成知新館などの展示作品を解説しながら、「ぜひ一般の人たちに来ていただきたい。建築は身近なものであり、その集積が町をつくり、環境をつくるということに気付いてもらえれば」と訴えていた。
 同展実行委員長の水野一郎氏は「この展示会は2人の里帰り展だ。作品を通じて、金沢という町との関係を含め、建築文化と都市環境の意味について考えたい」と語った。

ジャパンアーキテクツ1945-2010
一方、ジャパンアーキテクツと3・11以後の建築は、金沢21世紀美術館開館10周年記念特別展として開かれている。特にジャパンアーキテクツでは、本邦初公開となるパリのポンピドゥーセンター所蔵の関連資料も目にすることができるとあって、オープン以降、県外からも建築系の団体や学生が多く詰めかけているという。関連イベントとして22日には安藤忠雄氏、来年2月20日には磯崎新氏の講演会も行われる。同美術館ではこのほか、12月6日から伊東豊雄、隈研吾、妹島和世、内藤廣、坂茂、藤本壮介らの建築家が参加する「犬のための建築展」も開かれる。
 また、金沢海みらい図書館では23日まで、同市内の公共建築を手掛けた工藤和美、妹島和世、水野一郎3氏の建築作品などの写真パネルを展示する「公共建築3人+α展」も開催中だ。
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