2014/11/27

【復“幸”支縁】両国回向院で気仙沼・地福寺の地蔵菩薩が「出開帳」

震災による津波で被災した宮城県気仙沼市の地福寺。片山秀光住職が、震災時に背負って守った本尊延命地蔵菩薩座像を、東京都墨田区の両国回向院で拝観できる「出開帳」が11月8日から24日まで開かれた。写真は会期中に披露された気仙沼郷土芸能の「明戸虎舞打ちばやし」。

 出開帳とは、普段拝むことのできない他寺院の本尊などが来て、一定期間参拝できるようにする行事。江戸時代には回向院でたびたび開催され、特に1778(安永7)年の長野・善光寺出開帳では60日間で1603万人もの参詣があったといわれている。
 明治三陸地震津波(1896年)にも襲われた同寺の片山住職は、「めげない にげない くじけない」を合い言葉に、被災地の語り部としても活動する。
 “お地蔵さんとの結縁により復興の光を”という想いを込めた「復“幸”支“縁”」を掲げ「寺が残って頑張っていることを、東京から発信したい」とコメント。収益はすべて被災地支援に充てるという。
 会期中は、片山住職率いる唄と語りの節語り説法ユニット「カッサバ(三迦葉)」のコンサートや気仙沼津波被災写真展のほか、気仙沼郷土芸能「明戸虎舞打ちばやし」が披露された。また地元物産店が数多く出店した「まるごと両国気仙沼フェスタ」も開かれ好評を博した。
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