北陸地方整備局は24日、熊本地震での同局TEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊)の活動報告会を開いた=写真。
被災地での支援活動から見えてきた成果、課題などを内部で共有し、それを今後の災害対応に生かすのが狙い。
冒頭、藤山秀章同局長は「東日本大震災以降、防災・減災に対する考え方が変わってきている」とした上で、「国土交通省として、より適切な危機管理体制が求められる中、職員一人ひとりが有事の際に何が出来るのかを考えてほしい」と話した。
渡邊昌彦局企画部防災課長が同地震での北陸整備局の対応について説明した後、被災状況調査班(道路、砂防、建築物)3人と、高度技術指導班(土砂災害対策アドバイザー)1人が当時の様子を振り返った。
各隊員とも甚大な被害を前に臨機応変に活動を展開。局道路部の星野成彦道路保全企画官は「自治体の要請を待つことなく、迅速に初期調査に着手する重要性を実感した」と述べた。
河川部の柳正市地域河川調整官は「崩壊個所では無理をしない。各隊員が危険への感度を高めなければならない」と呼び掛けた。
また、営繕部の松本周介計画課長は住宅の応急危険度判定作業に従事し、「生活の再建に少しでも役立つような、分かりやすい言葉で住民と対話することが重要」と強調した。
河川部の山路広明建設専門官は「時間の経過とともに(自治体などからの)要望内容が変わってくる」と話した。 意見交換では調査結果の活用方法、地元住民の声、行政機関と災害協定締結業者との連携などについて議論した。
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