青森県は、第8回ふるさとあおもり景観賞の受賞作品を発表した。応募67件の中から「まちなみ」と4部門あわせて8作品を最優秀賞に選定した。6月3日に開く景観フォーラムで表彰する。写真は土木施設部門の最優秀「鶴の舞橋」
同賞は、県内の良好な景観づくりに貢献する、まちなみ、建築物、屋外広告物、まちづくり活動が対象となる。青森の個性を生かした魅力ある景観形成への県民意識を高め、県内の美しい景観づくりに取り組んでいる。
部門ごとの最優秀(所在地、受賞者など・敬称略)は次のとおり。
〈まちなみ〉
▽西目屋村田代地区・村市地区(西目屋村、西目屋村)=美しい村条例に基づき指定地区内の屋根ブロックの塗り替え費用を補助。屋根の色を統一することで、村の財産である農村原風景を生かした美しい村づくりを進めている。
〈土木施設〉
▽鶴の舞橋(鶴田町、鶴田町)=全長300mを超える日本一長い木造三連太鼓橋は、すべて県産ヒバでできており、独特の暖かみを醸しだし、色合いも周辺景観とうまく調和している。
〈民間建築〉
▽カフェパンメルシ(八戸市、角時絵・中村亜紀)=築60年の和民家を改築して店舗に活用。日本家屋らしさの趣と洋風デザインを見事に調和させながら、建て替えてもおかしくない和民家をできるだけ再利用している。
みちのく銀行むつ支店 |
▽みちのく銀行むつ支店(むつ市、みちのく銀行むつ支店、設計=冨田秀雄建築アトリエ)=厳冬の中、暗い夜に温かさを届ける行燈のイメージを白い外壁に縦スリット開口として表現したという設計者の意図が見受けられ、閉鎖的デザインになりがちな銀行として、非常に刷新的な建物である。
▽古川家住宅(黒石市、古川利有、設計=ヤマノアーキデザイン)=伝統的建造物群の落ち着いた雰囲気を構成する重要な建物の一つとして新築にもかかわらず周りの景観となじむようにデザインに尽力している。
〈屋外広告〉
▽つきだて歯科ガラスロードサイン&壁面内照看板(八戸市、つきだて歯科、施工=エーアンドエム)=歯のマークを表現しているが、リンゴの形にも見えてユニークで工夫されたデザイン。親しみやすく心を和ませるデザインセンスは高く評価できる。
〈地域づくり活動〉
▽岩木山桜会議(弘前市、岩木山桜会議)=毎年4-11月にかけて桜並木の枯れ木処理や植樹、ごみ収集などのボランティア活動を実施。広く県内外の会員で8年活動が継続しており、組織化されている点も評価できる。
▽市民集団まちぐみ(八戸市、市民集団まちぐみ)=アーティスト・山本耕一郎氏を中心とする市民集団で、商店街のさまざまな店舗の外装やショーウインドーに遊び心を仕掛けるなど、新しいタイプのまちづくり活動。若者中心の活動による新たな発想で生まれるまちづくり効果が各地に広がることを期待する。
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