2015/10/20

【オリックス自動車】ミニバンを「現場事務所」に! 移動時間短縮で効率アップ!!


 オリックス自動車は、ミニバンタイプの商用車に事務所機能を備えた「移動事務所車(オフィスカー)」のレンタル事業を開始した。車両後部にテーブルやイスを配置し、エンジン停止時でも簡易型エアコンを使えるようにするなど執務スペースに改造している。“移動現場事務所”として建設会社からの引き合いが多く、現場と事務所の移動時間短縮による業務効率化、労務の負担軽減が期待できる。このほか、現場敷地の制約や工期の短さから仮設事務所を建設できない場合などにも適している。同社は今後、各地方の営業所に車両を配備していく。

 三井住建道路は9月下旬、「社員の労働時間を削減したい」として3台の導入を決めた。工期が短い上に移動が多い道路舗装工事では、事務所に戻ることなく書類作成などの事務作業をできるメリットは大きい。実際、他の道路舗装会社からの引き合いもあるという。建設会社からの問い合わせが多いほか、サッシメーカーなどからも関心が寄せられている。

後部窓に簡易型エアコンを備える

 ベース車両は、タクシーなどにも採用されるミニバンタイプの日産「NV200」。車両後部を改造し、折りたたみ式のテーブルやイス、簡易型エアコン、パソコンなどに使う100ボルト電源などを備える。エンジンを止めて作業できるように、エンジン用とは別のバッテリーを追加搭載しているほか、外部から電源を取り込むことも可能だ。
 装備を必要最低限に絞り込むことでコストを抑えているが、顧客の要望に応じたオーダー製作にも対応する。WiFiルーターやタブレット端末などのオプションも用意している。
 オリックス自動車は今後、各エリアのトラックレンタル営業所に代表的な仕様の車両をそろえていく計画。「移動時間の短縮、労働環境の改善につながり、人材を確保しやすくなる」として、人材不足に悩む建設業界に対して積極的に提案する方針だ。
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