2013/06/15

【BIM】敷地機能など13の機能を追加する「アーキスイート16」 ArchiCADプラグイン

地形や敷地の3Dモデルが作成できる
「建設業界の役に立つ知識、技術、ソフトなどを提供していきたい」と語るリビングCG(本社・神戸市)の関良平社長。同社がいま普及に注力するのは「ArchiSuite(アーキスイート)16」というプラグインソフトだ。グラフィソフトの3次元建築CAD「ArchiCAD」に、13機能を追加できる。その一つ、地形(敷地)機能を使えば、国土地理院の基盤地図情報を基に、地形や敷地の3次元モデルを作成し、土地造成の計画、道路作成、等高線作成、土量計算に役立てられる。この使い方を広めることで「復興事業を応援したい」

 ArchiSuiteは、イタリアのシーグラフ社(Cigraph)が開発した。同社は、28年前に世界で初めてArchiCAD代理店となり、ユーザーのサポートを続けてきた。ニーズに敏感になり、ArchiSuiteもバージョンアップしてきた。イタリアでは、ArchiCADユーザーの57%(ライセンスベース)が使っている。
 同国など広く欧州で使われていることを知った関社長は、「日本のユーザーにも、ArchiCADをより使いやすくし、運用の幅を広げてほしい」と考え、日本総代理店に名乗りを上げた。
 シーグラフ社と親交の深いフランス企業のレンダリング(描画)用プラグインの代理店としての実績も認められ、日本語版の販売開始にこぎつけた。
 「Suite」とは、「一組みの」の意。ArchiSuiteにより、地形(敷地)機能を始め、階段(手摺)、天井床システムパネル、タイル、マテリアル、イメージ画像歪み補修、測量図、ツール集、新旧図面比較、GDL(幾何記述言語)作成、スケッチ画への一括変換、数量積算、作図時間記録の計13機能が、ArchiCADに追加される。「階段や手すりを初心者にも無理のない操作でモデリングでき、断面図・立面図内でのマルチコピーなど作図効率を高めている」と関社長。バージョン16には点群データを表示する新機能も。日本人のグラフィソフト認定「バーチャルビルディングスペシャリスト(VBS)」の監修も受けている。
 話を聞きつけたArchiCADユーザーからのプレゼンテーション・見積り依頼に応え、3大都市圏を中心に全国の主要都市を駆け回る毎日だ。ウェブサイト(http://archisuite.jp)でデモ版を配布し、インターネットを通じたプレゼンも受け付けている。ArchiCADの旧バージョンユーザーの要望にも応える。「一人でも多くの人にArchiSuiteを使ってほしい」と意気込んでいる。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年6月12日

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