2013/06/29

【建築本】建築と設備「マサカ」のトラブルに対処する12の処方箋

世の中には3つの「サカ」があるという。 「上り坂」と「下り坂」、そして「マサカ」である。 本書は建築設備にかかわるこの「マサカ」を12種類に分類し、 その対処法を具体例とともに紹介。あわせてコラムで、 地域ごとの役所の指導の違いなどに触れるなど、 37年間にわたって培ってきた、 建築設備関係の知識と経験が詰め込まれている。

 前著である「建築/設備『マサカ』の話」(技術書院)を踏襲しつつ、設備では対応できない「すきま風トラブル」や、安易なリニューアルが、かえってトラブルを起こすことが多いマンションについて、気密性向上に伴う危険防止の観点も加えた。
 具体的には、▽雨による「マサカ」▽水蒸気と結露の「マサカ」▽「マサカ」の凍結▽風による「マサカ」▽臭いによる「マサカ」▽騒音による「マサカ」▽使われ方による「マサカ」▽機能に関する「マサカ」▽快適性に関する「マサカ」▽省エネルギーの「マサカ」▽設計監理業務に関する「マサカ」▽マンションリニューアルの「マサカ」--で、これにトラブル別分類表が付く。
 設備計画から維持管理に至る建築設備に関する全般的なものの考え方、トラブル発生時の原因追及に際しての目の付け所などについて、経験の浅い実務者を対象にやさしく解説している。
 A5判256ページ。定価2625円(税込み)。
 問い合わせは同社(東京都千代田区三崎町3-10-4)、電話03-3222-5955。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年6月25日

建築/設備トラブル「マサカ」の話 Amazonlink!

Related Posts:

  • 【本】基本的な考え方やポイントやさしく解説 山浦晋弘著『直感で理解する構造設計の基本』  構造設計で本当に大切なこととは--。安井建築設計事務所の大阪事務所構造部長を務める山浦晋弘氏が、構造設計の基本的な考え方やポイントをやさしく解説した本を出版した=写真。  長年の設計実務に加え、母校・大阪市大で非常勤講師を務めてきた経験に基づき「おさえておくべき項目や設計上の盲点」についてできるだけ数式を用いず、平易な言葉で説明することを心がけた。また「力の流れを読む」「バランス感覚」といった、構造設計者としての心得も説く。 同書は、日… Read More
  • 【国交省】知的財産を活用した海外展開のためのハンドブック作成 ウェブサイトからDL  国土交通省は、各企業が持つ技術など「知的財産を活用した海外展開」のためのハンドブックをまとめた。知的財産となる権利化された技術の「保護」と「活用」によって、中堅・中小企業の海外展開を支援することが狙い。知的財産の保護に関する注意事項やビジネスモデルの考え方を、企業の取り組み事例を交えながら解説している。  ハンドブックは、知的財産を活用した海外展開の検討から準備、実施に至るまでの各段階における検討事項をまとめた第1章「中堅・中小建設企業… Read More
  • 【日建連】河川と解体修復を追加! 2016年度版 『施工CIM事例集』、HPで公開  日本建設業連合会のインフラ再生委員会(柿谷達雄委員長)は、会員の施工段階におけるCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)の導入事例を掲載した『施工CIM事例集』の2016年度版を作成した。新たに河川と解体修復の分野を加え、25社48事例を掲載した。日建連のホームページで公開している。  事例集は、ダムやトンネル、シールドなど10分野について、会員が実際にCIMを導入した事例を集めた。初めて作成した15年度は、インフラ… Read More
  • 【本】倉敷の美観をつくった男とは? 『天皇に選ばれた建築家 薬師寺主計』著者・上田恭嗣氏に聞く  著者と薬師寺主計(かずえ)の出会いは、赴任先の岡山で見た中国銀行本店のアール・デコ様式による内部空間を見た時から始まる。「岡山にこんなすばらしいものがあることが驚きだった」と専門だった病院建築の計画学から歴史意匠の分野に方向転換するきっかけとなった。「地方の建築文化を支えてきた建築家はあまり評価されてこなかった」と地方に埋もれた建築家の研究を使命とし本書を執筆するに至った。  大正から昭和初期にかけて活躍した薬師寺主計(1884-196… Read More
  • 【ダム本】鳥の目と音で楽しむ写真集『ダムに行こう!』と、庄内の生活とダムを描く『月山ダム物語-ダムは思想する-』 ◆日本ダム協会首席研究員 廣池 透氏おすすめ!『ダムに行こう!』(萩原雅紀、庄嶋與志秀著) ダムマニアとしてダムの情報を発信し続けている萩原雅紀氏と、ドローンでのダム撮影のパイオニア、庄嶋與志秀氏がタッグを組んでのダム写真集。庄嶋氏のドローンによるダム空撮DVDの付録付き。  ここ10数年、ダム愛好家が増えてきている。ダム巡りという新たな趣味の一分野もすでに確立されたといっていいだろう。それに伴い、ダム愛好家のための種々の関連書籍が発行さ… Read More

0 コメント :

コメントを投稿