日本コンストラクション・マネジメント協会(岡房信会長)は、第1回となる「2013年度CM選奨」の受賞プロジェクトを発表した。応募20件の中から、優秀賞に『武田薬品湘南研究所プロジェクトにおけるCM業務』(武田薬品工業、山下設計、山下ピー・エム・コンサルタンツ)=写真、特別賞に『森吉山ダム本体工事CM試行業務』(鹿島・日本工営設計JV)、選奨に16プロジェクトを選定した。授賞式は14日に開く定時総会終了後に行う。
CM選奨は、「国内におけるCMの普及発展、健全な建設生産システムの再構築、倫理観を持ったプロフェッショナル育成に資すること」を目的に、日本CM協会が創設した表彰制度。2012年12月からことし1月まで応募を受け付け、「業務の過程・取り組みを審査した」(岡会長)。
岡会長は、「今回の選奨では、全18プロジェクトの概要版を作成して公表する。CM選奨を通してCMの基礎データが集まり始めたということであり、今後、応募の裾野が広がることを期待したい」としている。
審査は、▽プロジェクト目標の達成度▽建設生産システムに関する提案の有効性▽取り組み体制の妥当性▽CM手法の創意・工夫とその汎用性--の4つの視点で実施。CMの手法を採用し良好な成果を上げている事例を「選奨」、選奨を受けたもので総合的に優れた成果を上げている事例を「優秀賞」、優れた特徴を持つ事例を「特別賞」として表彰する。
優秀賞の武田薬品湘南研究所プロジェクトは、「大規模で高度な研究施設の建設プロジェクトにおいて、与条件設定、設計/工事・設置の発注・運営に関する包括的な発注者支援業務を、各種の理念・方法論を駆使し、緻密に実施」していることや「工事費の圧縮と工期の短縮を達成し、発注者の目標を具現化」したことなどが評価された。
審査委員長を務めた嘉納成男早大教授は、審査の感想として「プロジェクト一つひとつに特徴があり、その特徴によってCMの業務範囲・内容も多様であることや発注者のニーズに対応してサービスを提供していることがうかがえる。この結果を参考に、CMの業務をさらに発展させてもらいたいし、発注者にも理解していただきたい」としている。
受賞プロジェクトと受賞者は次のとおり。
=優秀賞=
▽武田薬品湘南研究所プロジェクト(神奈川県藤沢市・鎌倉市)=武田薬品工業、山下設計、山下ピー・エム・コンサルタンツ
=特別賞=
▽森吉山ダム本体工事CM試行業務(秋田市)=鹿島・日本工営設計JV
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年6月14日
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