旭硝子は6日、独自開発した競技者用ベンチ向けのガラスルーフを、15日にブラジルで開幕する『FIFAコンフィデレーションズカップ2013』の6会場16試合に提供すると発表した。14年にブラジルで開催するサッカーワールドカップ(W杯)でもブランドライセンス権を取得しており、同社はガラスルーフをきっかけに「ブラジルで当社のブランドを知ってもらうチャンス」(石村和彦社長)に位置付ける。
従来のルーフは樹脂製が主流だったが、同社はスマートフォンやテレビなどのガラスカバーとして広く使われる化学強化用特殊ガラスを使うことで、より強靱で大型サイズの要求に対応した。コンフィデレーションズカップには幅3m-12mのルーフを計30台提供するという。
また、コンフィデレーションズカップに加え、W杯のスタジアムにも選ばれている収容人数4万6000人の「アリーナ・ペルナンブコ」(レシフェ市)では、外装材として世界各地のスタジアムにも納入実績がある同社のフッ素樹脂(ETFE)フィルム「アフレックス」が採用された。
ブラジルでは、同社現地法人が建築用ガラスと自動車用ガラスを製造する新工場の建設が進んでいる。13年中の操業を開始し、生産能力はフロートガラスで年22万tを計画する。同社は「FIFAの高い期待に応えるべく、W杯に向けてさらなる技術開発に取り組む」(同)としている。
建設通信新聞(見本紙をお送りします!)2013年6月10日
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