埼玉県建設業協会青年部経営者部会(真下敏明部会長)、関東地方整備局荒川上流河川事務所は27日、同事務所が進めるH27荒川西区川越線下流下築堤工事の現場(さいたま市西区)で、ICT(情報通信技術)活用工事の見学会を開いた。県立いずみ高校環境建設学科2年生30人(うち女子8人)が施工を担当する金杉建設(春日部市)保有のICT建機に試乗したほか、3次元の測量を体験した。
冒頭、吉川祐介副部会長(金杉建設専務)は「ICT建機や測量機器を見てさわって体験して学んで下さい。建設業は有意義で楽しい業界なので、卒業後、飛び込んでいただければ」とあいさつ。加藤智博同事務所長は「将来の技術者であるみなさんに最新の施工機械などを体験していただき建設現場がこう変わったと感じていただければ。将来、地域の安全・安心を守る仲間になってほしい」と語った。
岸川雄祐現場代理人(金杉建設)が工事概要やICT活用工事を説明した後、参加者はマシンコントロール(MC)ブルドーザーやマシンガイダンス(MG)バックホウに試乗。UAV(無人航空機)、レーザースキャナー、自動追尾型トータルステーションによる測量も体験した。
金杉建設はICT活用工事の5項目中、起工測量のみ新和測機(春日部市)に委託したものの、それ以外は自社で取り組む。岸川現場代理人は「ICT活用で手戻りがなくなり、生産性や安全性が高まった。最後まで無事故・無災害でいきたい」と力を込めた。
現場のICT建機3台には、既存の建機にライカジオシステムズ(東京都文京区)のシステムを搭載している。このうち日立建機製バックホウ後部にはエウレカ(福井市)の産業車両用歩行者検知警戒システム「ブラクステール」を安全対策で取り付けている。
工事概要は盛土工4万6400m3、法面整形工5680㎡などによる堤防強化。工期は3月16日まで。
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