日本建築家協会近畿支部(JIA近畿、松本敏夫支部長)は4日、大阪市中央区の近畿大学会館で2016年学生卒業設計コンクールの公開プレゼンテーション(協賛・総合資格)を開き=写真、馬場智美さん(神戸大)の「日向神峡の間-ダム湖の出現により浸水した峡谷と人との縁結び-」を最優秀賞に選出した。
また、優秀賞には大森健史さん(大阪芸大)の「潮騒の神島家-朦朧たる〈〈青〉〉の集積-」、廣田未紗さん(立命館大)の「陶の棲家-個の絡まりによる断面風景-」を選んだ。
最優秀賞の馬場さんは「驚きでいっぱい。自信はなかったが、この作品で何回もプレゼンしてきた経験が生かされたのかも知れない」と喜びを表した。
「日向神峡の間」は、日向神峡・日向神ダム湖沿いの斜面(福岡県八女市)でのプロジェクト。ダム建設によって浸水した同地において、地形に沿った階段状の展望施設と宿泊施設を整備し、浸水前には普通に触れることができた自然と人を結びつけている。
公開プレゼンの様子 |
公開プレゼンは入賞8作品で行われた。審査委員長を務めた本多友常摂南大教授は「熾烈(しれつ)な闘いだった。プレゼンによる評価は見るポイントや角度によって結果が大きく変わる。25日に東京で開く全国卒業設計コンクールでは順位はひっくり返ることもあるので、ぜひ頑張ってほしい」と講評した。
上位3賞以外の入賞作品は次のとおり(敬称略)。
▽相見良樹(大阪工大)=ろう。
▽川本陵(京都大)=Spiral Extention。
▽洲脇純平(大阪工大)=再起の術-竹林を介した山と人の関係の再編-。
▽塚越仁貴(神戸大)=久遠の環-神戸・布引ダムの転生-。
▽廣田貴之(大阪工大)=ツギハギ-「貸す-借りる」の関係が編むまち-。
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