ガンダム、稲城に立つ--。東京都稲城市が、観光情報や特産品などを市内外に発信する拠点として整備してきた「いなぎ発信基地ペアテラス」が23日、JR南武線稲城長沼駅の高架下に開業した。施設前には、同市出身・在住のメカニックデザイナー、大河原邦男氏がデザインを手掛けたアニメ『機動戦士ガンダム』に登場する大型人型兵器(モビルスーツ)の大型モニュメント2体がお目見えし、除幕式などのセレモニーには1000人を超えるファンが詰めかけた。
写真は後方右がガンダム、左がザク。前列右からアムロ役の古谷徹氏、大河原邦男氏、高橋勝浩市長、シャア役の池田秀一氏。
連続立体交差事業で生まれた高架下に設置したモニュメントは、高さ約3.6mの「RX-78-2 ガンダム」と「MS-06S シャア専用ザク」。大河原氏が監修し、モニュメント周りのシャッターボックス・施設名称ロゴも同氏がデザインした。
同日の開業式典で、あいさつした高橋勝浩市長は「観光をキーワードとした稲城市の価値の向上」の重要性を説き、事業の経緯を紹介した上で関係者に感謝の意を示すとともに、「ペアテラスが機動し、稲城の新しいランドマークが生まれた。この拠点から市内全域ににぎわいが広がり稲城の情報発信につながることを期待している」と述べた。また「今後、大河原先生のデザインを感じさせる作品群を市内に広めることで、生き生きとしたまちを目指すプロジェクトを進めていく」考えを示した。
大河原氏は「関係者、ファンの皆さまの後押しによって、ガンダムとシャアザクを設置でき満足している。これが第一歩で、スタート」とし、市が進める同氏のデザインを感じさせる作品を市内に設置するなどの『メカニックデザイナー大河原邦男プロジェクト』を通じて、まちづくりに貢献していく姿勢を示した。
後ろ姿も見ることができる |
このあと施設を設計・監理したジェイアール東日本建築設計事務所、モニュメントを制作した開米プロダクション(同市)などに市長から感謝状が送られたほか、高橋、大河原両氏を始め、内田海基夫JR東日本八王子支社長らがテープカットし、開業を祝った。
大河原氏デザインの稲城市公式イメージキャラ「稲城なしのすけ」(左)とガンダムシリーズに登場する「ハロ」。 |
ペアテラスは、映像などによって新しい情報を発信するプロモーションスペース、ナシやブドウなど特産品などを販売するマーケットスペースのほか、ギャラリースペースなども設置。運営は指定管理者の稲城市商工会が行う。
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