2016/04/28

【三菱地所】大手町グランキューブ竣工! 高級日本旅館「星のや東京」は7/20お目見え


 三菱地所が東京都千代田区で、大手町連鎖型都市再生プロジェクトの第3次事業として進めていた、大手町一丁目第3地区市街地再開発事業「大手町フィナンシャルシティ・グランキューブ」が完成、27日に竣工式が開かれた。事務所や商業店舗が入居するオフィス棟「グランキューブ」と星野リゾートが運営する日本旅館「星のや東京」が入る宿泊施設棟との2棟からなる。設計は三菱地所設計・NTTファシリティーズJV、施工は戸田建設が担当した。総延べ床面積は20万㎡を超え、戸田建設としては過去最大の建築工事となった。

 式典には関係者約60人が参列し=写真、三菱地所の木村惠司会長や都市再生機構の石渡廣一理事長代理、三菱地所設計の大内政男社長、戸田建設の今井雅則社長らが玉ぐしをささげた。
 31階建てのオフィス棟は地下鉄大手町駅に直結しているほか、800坪・全50区画のビジネス支援施設「グローバルビジネスハブ東京」を備え、海外企業を中心とした入居企業の事業活動をサポートする。また、電力と水の自給システムを備えた防災拠点ビルとしても整備されており、大規模災害時には帰宅困難者の受け入れも可能だ。デザイン面では、4つの超高層ビルが組み合わさったように見せることで、圧迫感を感じさせない軽快な印象を与えている。三菱UFJモルガン・スタンレー証券やソニー生命などの本社が入居するほか、地下1階と地上1階の商業ゾーンには飲食店や物販店舗、フィットネスクラブなどが入り、5月9日にオープンする。

竣工式典

 宿泊施設棟に入る「星のや東京」は星野リゾートが運営する高級日本旅館。「木造平屋+日本庭園」といった伝統的な横展開ではなく、18階建ての縦空間に和の要素を盛り込んだ斬新な建築で、外壁に江戸小紋をモチーフとしたアルミキャストを配し、日本旅館としてのアイデンティティーも表現している。17階には地下1500mからくみ上げた温泉入浴施設もある。7月20日に開業する予定だ。
 規模は、オフィス棟が地下SRC地上S造(一部CFT)地下2階地上31階建て延べ19万3600㎡、宿泊施設棟が地下SRC造地上RC造(一部S・SRC)地下3階地上18階建て延べ1万3900㎡。
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