東鉄工業が、東京都品川区のJR山手線大崎駅構内で整備を進めていた分岐器有道床化(砕石)と次世代分岐器(ポイント)化が完了した。発注は東日本旅客鉄道(JR東日本)東京支店品川保線技術センター。山手線外回りに敷設された分岐器は、山手線内回りや湘南新宿ラインに挟まれた狭あいな場所にあるため、施工個所付近での新分岐器組み立て作業ができない制約があったが、運搬方法を工夫し無事完遂した。写真は50t軌陸クレーン2台で分岐器を交換する様子。
分岐器は1999年度に試験敷設された道床部分をてん充材で固めた無道床の特殊なものだったため、まず枕木周りのてん充層を撤去して新砕石を挿入し、有道床化した後に全交換した。
旧分岐器は一般的な分岐器と比べ非常に重く、かつ大崎駅構内には夜間の電車留置があり作業時間が短いなどの制約があった。そのため、2月27日深夜から翌28日早朝にかけて軌道が分岐し始めるポイント部、3月5日深夜から翌6日早朝に分岐器中央のリード部、3月12日深夜から翌13日早朝には軌道が完全に分岐するクロッシング部と、旧分岐器の撤去と新分岐器の挿入を3分割し、50t軌陸クレーン2台を使いながら施工を進めた。
有道床化 |
工事を担当した東鉄工業東京線路支店品川出張所の丸竜也主任は「有道床化に3カ月、分岐器交換に1カ月間と工期が長期に及んだため、関係個所との共同作業の実施時期や引き渡しの時間調整などに神経を使った。有道床化は1日当たりの施工数量が枕木2本分程度であり、時期や時間の制約が多かった。非常に難易度が高かったが、課題や問題点を1つずつ解決しながら着実に施工を進め、トラブルなく無事完了することができた」と話している。
建設通信新聞の見本紙をご希望の方はこちら
0 コメント :
コメントを投稿