2015/02/11

【首都高】「日本一の道路トンネル」守る 「山手トンネル」施設管制システムを一新!

首都高速道路会社は、3月7日の中央環状品川線開通に伴い、全長18.2㎞の「日本一の道路トンネル」となる、山手トンネル全線を一括で監視・制御できるよう施設管制システムをリニューアルした。より視認性の高い大型液晶装置の導入や、施設管制とトンネル防災のシステム統合化による運用業務の迅速化・効率化、最大4火災を同時処理できるなどトンネル防災機能の強化を図っている。

 5日には、東京都千代田区の西東京管理局で施設管制室を報道公開するとともに、山手トンネル内での火災発生を想定した施設管制システムの運用デモンストレーションを行った=写真。品川線本線上で車両火災が発生したと運転手からの通報を受け、火災発生場所を即座に探知、的確に現場の状況を映し出すとともに、遠隔操作による水噴霧放水などの消火作業を円滑かつ迅速に展開した。
 同管理局の半野久光局長は「人命第一を最優先に日本最大のトンネルの安心・安全確保に適した最先端のシステムを導入し、高度な情報収集、伝達、処理能力を実現した」と強調。本田公貴施設部長も「近年の集中豪雨などによる路面浸水対策として、路面排水もこの管制施設内で可能なシステムを構築した。管轄する15のトンネル内の約8500種の設備とシステムを一括して管理することを可能にした」と説明した。
 システム改修に当たって、柴崎誠施設管制所長は「既存システムが稼働し続ける中で、既存システムがダウンしないように安全な施工が求められた。現場の作業員一人ひとりが常に細心の注意を払って作業に取り組んだ」という。システム改修の施工は三菱電機で担当した。
 同社は17日、品川区・五反田出口付近の山手トンネル本線内で警視庁、東京消防庁と合同防災訓練も実施する。車両火災事故の発生を想定し、各種トンネル防災設備を運用した実働訓練のほか、非常口を使った避難者の誘導訓練やトリアージを行った救護・救助訓練、道路啓開訓練などを行う予定だ。
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