2014/12/02

【国内最大】1250tクレーンで、上越新幹線交差部を施工 NEXCO東の圏央道

東日本高速道路会社(NEXCO東日本)は11月29日午後11時から、埼玉県桶川市の首都圏中央連絡自動車道(圏央道)とJR上越新幹線交差部で、内回り線の橋梁上部工事を公開した。国内最大規模のクローラークレーンで地組みした大スパン箱桁を地上約30mの高さまで巻き上げ、約150mを旋回した後、線路をまたいで整備した橋脚に据え付けた=写真。

 今回の橋梁架設工事は、工期短縮、新幹線営業時間への配慮、近隣住民への影響を低減させるため、大ブロック一括架設工法を採用した。同工法では、桁上の養生ネットなどの工事付属物が不要となるため、飛来落下被害の防止にも効果を期待した。
 橋脚への据え付け作業では、日本に3台しかない国内最大級のクローラークレーン(1250t)を使用し、長さ約69.8m、幅11.6m、重さ358tの大ブロック箱桁を設置した。新幹線の運行終了後、29日午後11時40分ごろから桁の地切りを始め、徐々にクレーンで巻き上げ、高さ30mに到達してから旋回し、橋脚に桁を固定。据え付け作業を30日午前1時ごろから始め、無事に完了させた。
 沿道には、NEXCO東日本関東支社埼玉工事事務所から招かれた多くの近隣住民が集まり、圏央道のNEXCO東日本工区では唯一となる新幹線交差部のダイナミックな架設風景に見入っていた。
 工事名は「上越幹大宮・熊谷間圏央道Bo新設他」(同市五町台)。NEXCO東日本から施工委託を受けた東日本旅客鉄道(JR東日本)が発注し、大林組が施工を担当している。外回りの桁の架設は、6日の同時刻から開始する。同工事は今年度内に完成する予定だ。
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