2014/12/26

【古河ロックドリル】ドリルジャンボに情報化施工! リニア向けに発売開始

古河ロックドリル(本社・東京都中央区、三村清仁社長)は、大口径断面対応のドリルジャンボに情報化施工を取り入れ、マシンガイダンスによる穿孔支援システムを実用化した。マシン後方のトータルステーション(TS)でジャンボ本体と穿孔用のガイドシェルの位置を計測し、オペレーターに計画どおりの穿孔位置や差角を伝える。穿孔深さも自動で判断し、余掘りを最小限に抑えることができる。穿孔時の圧力もすべて記録でき、LANで現場事務所や元請企業の本社とも共有できるシステムだ。

 開発したシステムは「Drill Navi(ドリル・ナビ)」で、同社の主力ドリルジャンボに搭載して「JTH3200R-III PLUS」として発売する。このジャンボは、大断面のNATMで掘削される予定の中央リニア新幹線工事向けに発売する。

TSでジャンボやガイドシェルの位置を特定する
システムは、TSと本体、ガイドシェルに取り付けた位置センサーで構成されている。切羽後方に設置されるTSが、ジャンボ後方の3つのプリズムと、3つあるガイドシェル後方のプリズムをとらえ、トンネル内の位置を確定する。オペレーターには、画面で切羽の設計図面と計画された穿孔パターンや角度を表示する。
 オペレーターは表示に合わせてガイドシェルを切羽に押し付け、角度を合わせるだけで、ビットが目標深さまで自動で穿孔し後退する。穿孔が自動なので、穿孔中も別のガイドシェルを操作して次の孔の作業に移れる。
 また工事中のすべての穿孔データを自動的に記録し、無線LANで現場事務所や本社とも共有でき、穿孔パターンも変更できる。
 既に九州新幹線のトンネル現場に適用しており、1サイクル当たり4分以上の時間短縮結果が出ているという。
 同社では「日本は地山の変化もあり、経験に則った臨機応変な穿孔パターンの変更も必要になるが、切羽の作業分担が明確になるなど、大きなメリットがある」と話している。
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